上座・下座とは?席次の考え方をビジネスシーンの事例で解説
上座・下座とは?席次の考え方をビジネスシーンの事例で解説
2023/05/18
2023/05/18
敬意やもてなしの心を席次で表す日本独自の文化
敬意やもてなしの心を席次で表す日本独自の文化
諸外国にも席次はありますが、座る位置や立つ場所によって、相手に対する敬意やもてなしの心を表す「上座/下座」は、日本独自の文化と言われています。また、日常的なビジネスシーンで、「どちらが上座?」と迷ってしまうシチュエーションも少なくありません。
今回は基本的な考え方や、ビジネスシーンで遭遇するさまざまなシチュエーション別に、上座/下座を解説します。
「上座/下座」とは、そもそも何?
「上座/下座」とは、そもそも何?
会議や宴席など複数の人が集まる場所で、座る位置や順序のことを「席次」と言います。「上座/下座」は、席次と共に、お客様や上司、目上の相手に対する敬意やおもてなしの心を示す考え方のひとつです。「上座」は、お客様や目上の人が座る席、「下座」は、お客様をおもてなしする立場の人が座る席となります。
一般的に室内であれば、ドアや入口から一番奥に当たる場所が上座、逆にドアや入口に近い場所が下座です。ちなみに、立食パーティーなど複数の人が立って集まる場所においても考え方は同じで、入り口から遠いか近いかで上座/下座を判断します。
では、上座/下座の起源はどこにあるのでしょうか。
諸説ありますが、日本家屋の「床の間」が関係していると言われています。床の間は床より一段高く、もともとは仏具や仏画をかける神聖な場所でした。そのため部屋の一番奥に造られ、自ずと客人や身分の一番高い人がその近くに座っていたようです。実際、出入り口に近い場所は人やモノの出入りが多く、落ち着いた場所とは言えません。ここから、目上の相手やお客様によりくつろいで過ごしていただくために、最も落ち着ける「入口から一番離れた場所」を上座とするようになったと言われています。
あわせて、「左が上位で右が下位」という日本の伝統的な礼法「左上右下(さじょううげ)」の考え方も、上座/下座の判断基準の一つになります。
会議室からタクシーまで、シチュエーション別「上座/下座」の位置
会議室からタクシーまで、シチュエーション別「上座/下座」の位置
ビジネスシーンにおいて、上座/下座の基本的な判断方法をご紹介します。大原則となる「お客様や目上の人が上座、もてなす側が下座」に加え、
1.役職
2.社歴
3.年齢
の3つも考慮しましょう。
最も優先順位が高いのは役職です。役職が同じであれば、より社歴の長い人が上座になります。役職も社歴も同じであれば、年齢が上の人を上座にしましょう。取引先と名刺交換をする場合も、席次と同じように、役職順で行うようにしましょう。
なお、自分が「お客様」の立場の場合、招いた側にすすめられた席に着くようにしましょう。自分の方が役職が下だから、年齢が若いからとすすめられた席を断り、わざわざ下座に座るのは、かえって失礼になってしまいます。
次にシチュエーション別に上座/下座を解説します。
■個室(応接室/会議室)の上座/下座(席次)
一般的な洋室であれば基本的な席次の考え方の通り、部屋への出入り口から一番遠い席が上座、入口に近い席が下座です。
■スクリーンやホワイトボードがある場合の上座/下座(席次)
スクリーンやホワイトボードが見やすい場所が上座です。そのため、例外的にスクリーンやホワイトボードの正面であれば、入り口の近くであっても上座になります。
■エレベーターの上座/下座(席次)
エレベーターも基本的な考え方は個室と同じく、出入り口から遠い奥が上座、出入り口に最も近い操作盤の前が下座です。エレベーターの場合、入り口が正面にありますので、「奥の右と左、どちらが上座?」と迷ってしまうかもしれませんが、「左上右下」から、入口から向かって左奥が上座と覚えておきましょう。
操作盤が左右にある場合も「左上右下」に基づき、奥に向かって右側の操作盤の前が下座となります。
なお、エレベーターの操作盤を押す場合、上座に自分のお尻を向けてしまわないよう、壁に背中を向けて操作盤に触れるようにするとよいでしょう。
エレベーターへの乗り降りは、
・人が乗っていない場合
下位の人が先に乗り、操作盤で「開く」ボタンを押しながらお客様や目上の相手に乗ってもらう
・すでに人が乗っている場合
下位の人が外側でボタンを押しながら、お客様や目上の相手に先に乗ってもらう
降りる時はどのような場合でも、お客様や目上の相手が先です。
■タクシーや車の上座/下座(席次)
運転席の後ろが上座、次いで助手席の後ろが2番目、助手席が下座です。ただし、足を怪我しているなど、助手席のほうが乗り降りしやすいなどの事情がある場合は、この限りではありません。臨機応変に対応しましょう。
覚えておこう!迷いやすい会議室や応接室の上座/下座
覚えておこう!迷いやすい会議室や応接室の上座/下座
基本を理解していても、実際のビジネスシーンでは上座/下座の判断に迷うことは少なくありません。迷いやすいケースをいくつか挙げてみましょう。
■テーブルがコの字の上座/下座(席次)
テーブルがコの字型に配置されている場合、入口から一番遠く、全体が見渡せる位置が上座です。議長や進行役がいる場合は、入口から遠い議長/進行役の隣りが上座となります。
■向かい合うソファの数が違うの上座/下座(席次)
応接室など、椅子の配置が向かい合わせで2:3などの場合も、入口からより遠い奥の位置が上座です。長椅子と一人掛けソファがある場合は、長椅子のほうが良い席とされています。
■丸テーブルの上座/下座(席次)
入口から最も遠い正面の席が上座、近い場所が下座という基本は同じです。2番目以降は、上座を挟んで入り口から遠いほうから、左右交互に席次が下がります。
■エスカレーターの上座/下座(席次)
エスカレーターでは、上りの場合はお客様や目上の相手に先に乗ってもらい、下りでは下位の人が先に乗ります。お客様や目上の相手より高い位置にならないように気を付けましょう。
■オンライン会議の上座/下座(席次)
使用するアプリケーションにもよりますが、オンライン会議の場合、画面に表示されるフレームは各個人や参加するタイミングにより都度変わることが多くなります。そのため、基本的に上座/下座の考えはないとされています。
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