【フレンチのマナー講座】世界的レストランの支配人に学ぶフランス料理のテーブルマナー
【フレンチのマナー講座】世界的レストランの支配人に学ぶフランス料理のテーブルマナー
2023/06/02
2023/06/02
フランス料理のテーブルマナーを学びましょう
フランス料理のテーブルマナーを学びましょう
記念日の会食やちょっと背伸びしての名店巡りなど、特別な時に訪れてみたい高級フレンチレストラン。なかなか訪れる機会がないだけに、いざフレンチレストランでお食事となると気になるのはテーブルマナーです。
今回はフランス料理の巨匠、ポール・ボキューズ氏のスペシャリテ(おすすめのメニュー)が味わえる石川県金沢市の「ジャルダン ポール・ボキューズ」の支配人・北河寛之氏に入店から食事、退店まで、順を追って抑えておくべきフレンチレストランのテーブルマナーを教えていただきます。
ジャルダン ポール・ボキューズ 支配人:北河寛之さん
ジャルダン ポール・ボキューズ 支配人:北河寛之さん
「大切な日などにお越しいただくのですから、お料理はもちろんのこと、レストランで過ごす時間のすべてをお楽しみください」
北河寛之さん
北河寛之さん
「大切な日などにお越しいただくのですから、お料理はもちろんのこと、レストランで過ごす時間のすべてをお楽しみください」
フレンチのコース料理を楽しむ事前準備
フレンチのコース料理を楽しむ事前準備
週末のディナーなどは早めに予約を
豪華なディナーに行くことが決まっても、基本的なマナーが分からず、食事を楽しめる余裕を無くしてしまってはもったいありません。まずは、お店に伺う前に気をつけたいポイントを教えてもらいました。
・予約
・予約
電話のほか、ウェブサイトからの予約が可能なお店もあります。伝えておくべきは、日時や人数、どのコースにするか、席のみの予約なのか、ということ。それ以外にお伝えしたほうがよいことを北河さんに伺いました。
「こちらからもお伺いしますが、アレルギーや苦手な食材を教えていただきます。ご自身だけでなく、ご同席の方のこともご確認いただきご連絡ください」 コース料理の場合はメニューが決まっているので、もし食べられない食材がある場合は変更してくださるそう。
「また、ご利用の用途を教えていただけると、お部屋やお席をできる限り配慮させていただきます」
高級レストランとなると、記念日の特別な食事として利用することが多いはず。思い出に残る素敵な時間になるように、お店側も準備してくださるそうですよ。
・フレンチレストランのドレスコード
・フレンチレストランのドレスコード
普段訪れる機会の少ない高級フレンチレストランには、どういったファッションで訪れるべきでしょうか。服装について北河さんに伺ってみると、意外な返答が。
「実は『ジャルダン ポール・ボキューズ』ではドレスコードはありません。これは本店も同じで、ポール・ボキューズ氏の教えです。星付きのレストランでは珍しいですね」 とはいえ、一般的なドレスコードとは、どんなものになるのでしょうか。
「男性は襟付きのシャツを着ていればOKです。パンツはジーンズと丈の短いものでなければ大丈夫ですよ。女性も男性同様にジーンズと、アウトドアやスポーツの時に着るようなカジュアルすぎる服装は避けましょう。記念日などに来ていただくことが多いと思いますので、せっかくなら普段は着る機会がないようなとびきりのおしゃれをして、レストランを訪れること自体を楽しんでいただきたいです。フレンチレストランはもともとフランスの社交界がベースになっていますから、男性はタキシード(燕尾服)、女性はドレスを基準にして、そこからカジュアルダウンさせていけば、どのくらい崩していいかの目安になると思います」
とのこと。男性はスーツ、女性はシンプルなワンピースなどを目安にしましょう。 また、訪れるレストランの雰囲気に合わせた服装を選ぶことも大切。東京など大都市にあるフレンチレストランの中には、男性はタイの着用をお願いしているところもあるので、不安な場合は予約時にドレスコードも確認を。
■POINT!
・食べられない、苦手食材は予約時に連絡を
・特別なディナーの場合も伝えておくのがベター
・服装は男性は襟付きシャツ、女性はワンピース。とびきりおしゃれをするのも◎
入店から退店までをシミュレーション
入店から退店までをシミュレーション
サービススタッフの案内に従うのがベスト
・入店
・入店
まずは、お店に入る前に気をつけておきたいことがあります。フレンチレストランではレディファーストが基本です。
「お店のドアは男性が開けて、女性を先に通し、そのまま女性が前を歩きます。サービススタッフがお名前などをお伺いして、席までご案内し、上座の椅子をお引きしますので、先に女性が座りください。これはマナーというよりも、エスコートされる側の心得ですね」
と北河さんは言います。デートの場合に限らず、主賓を先に通すと覚えておきましょう。
・食前酒、メニュー、ナプキン、ナイフとフォークの使い方
・食前酒、メニュー、ナプキン、ナイフとフォークの使い方
「着席したら、まずはソムリエが来るので、シャンパンやカクテルなどのアペリティフ(食前酒)を頼みます。乾杯をして、それをいただきながらメニューを選んだり、確認します。フランス料理のメニューを見慣れていなくても、慌てなくて大丈夫です。食前酒をいただきながらゆっくりご覧ください」
と北河さん。食前酒と一緒にプティ・サレと呼ばれる軽いスナックが出るので、着席してからプティ・サレが出てくるまでの間に、ナプキンを膝に置いておきます。ナプキンは二つ折りにして、テーブル側に折り目が来るように膝の上に置き、口元を拭きたい時は、ぬぐった汚れが見えないよう、ナプキンは手前の内側で拭きましょう。
サービススタッフを呼びたい場合、声は出さない方がスマート。近くにいるサービススタッフの方へ顔を向けるか、手を軽くあげるくらいで気づいてもらえるはずです。
料理の味をさらに引き立ててくれるワイン
・ワイン
・ワイン
最高の料理をより一層引き立ててくれるワインにもマナーがあります。ワインリストを見てもよくわからない、そんな時はどうしたらよいでしょうか。
「特にご希望がない時は、スタッフに『料理に合わせたものを』とおしゃってください。『酸味のあるものが好き』『渋みが少ないものを』などのお好みや予算などをお伝えいただいても構いません」
最近ではワインだけでなく、食事に合わせたノンアルコールカクテルが用意されていることも多く、楽しみ方は広がっているそうです。
・食後
・食後
お食事が終わって席を立つ際は、「ナプキンはきれいにたたまないのが満足の証」という話はどこかで聞いたことがある人も多いはず。食後に席を立つ際のスマートなナプキンの扱い方も教えていただきました。
「『たたむのを忘れるほどおいしかった』という気持ちを表現しているので、あくまでも“きれいにたたまない”というのがポイント。あまりクシャクシャなのは見た目にも良くないですから、ナプキンの中央部を摘んで三角形にしてテーブルの上にポンとのせるくらいでいかがでしょうか」
充実したディナータイム。席を立つ時も美しくできれば、すべて問題なしです。
■POINT!
・フレンチレストランではレディファーストが基本
・サービススタッフを呼ぶときは声を出さずにジェスチャーで
・ナイフとフォークは外側から使う
・お料理のソースをパンにつける/つけないはお相手に合わせるのがベター
・お食事後はナプキンの中央を摘まんで三角形にしてテーブルへ
世界を代表するフレンチレストラン「ジャルダン ポール・ボキューズ」
世界を代表するフレンチレストラン「ジャルダン ポール・ボキューズ」
店舗は元石川県庁舎だった「しいのき迎賓館」
美食の街、フランス・リヨンに本店を構える「ポール・ボキューズ」は、世界中から多くの美食家が訪れる名レストラン。ポール・ボキューズ氏の生み出したスペシャリテの数々を味わえる、氏の名を冠したレストランは本国フランスと日本(東京・金沢)だけ。そのうちの一つが、北河さんが支配人を務める、石川県金沢市にある「ジャルダン ポール・ボキューズ」です。
甘鯛のポワレ ジャガイモのクリスティヤン ウロコ仕立て
本店のスペシャリテ「1975年にエリゼ宮にて V.g.e.に捧げたトリュフのスープ」をはじめ、前菜、魚料理、肉料理のいずれも芸術的な美しさで、ソースへのこだわりが感じられる特別な料理ばかり。
フランスの本店は “料理の博物館”とも称されていますが、「ジャルダン ポール・ボキューズ」では、スペシャリテとともに、石川県産の新鮮な魚介や肉、野菜を使った料理も味わうことができます。地元の人はもちろん、金沢を訪れる旅行客の特別なお食事に利用されている名店です。
【DATA】
ジャルダン ポール・ボキューズ
住所/石川県金沢市広坂2-1-1 しいのき迎賓館内
営業時間/11:30〜15:00(L.O. 13:30)、17:30〜22:00(L.O. 20:00)
休み/月曜(祝日の場合は翌日に振替)
交通/JR「金沢駅」より車で10分
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