霊宝館の庭園は、樹齢約190年の「大しだれ桜」をはじめ、さまざまな種類の桜が一斉に満開となり、日中の喧噪とは異なる別世界の静寂に包まれます。かつて太閤秀吉が花見をしたとき、700本の桜の木が移植され、絢爛豪華な宴が催されたとか。一般公開されない特別な夜桜が、400年の時を超えて花見の世界へ誘います。参加者も圧巻の夜桜を愛で、ゆったりと鑑賞されていました。

霊宝館では、僧侶たちによる声明からスタート。お経に旋律を付けた仏教声楽、声明のゆったりと力強い響きが、場内を厳かな空気に変えていきます。続いて、醍醐寺 執行・統括本部長の仲田順英師によるご法話へ。日々心豊かに暮らすための、さまざまな気づきに満ちた内容で、参加者からは「初めての体験で最初は緊張しましたが、お話もわかりやすく、ゆっくり落ち着いて聞けました」という声も。貴重な体験となりました。

醍醐寺が守り継いできた寺宝は約15万点。国宝は約7万5千点、重要文化財も430点に及びます。霊宝館の春期特別展は「さくら舞う醍醐寺 太閤秀吉の花見」がタイトル。女房衆だけでもおよそ1300人が招かれたという宴で、秀吉や側近たちが詠んだ和歌、131首が書き記された「醍醐花見短籍（たんざく）」や、秀吉から贈られた黄金色の天目茶碗と台「金天目・金天目台」など、文化財を通して当時の息づかいが伝わってきます。

当日は、「醍醐の花見」で鑑賞された桜の子孫とされる、三宝院の「太閤しだれ桜」も満開。「久しぶりの花見で、こんなにゆったり過ごせるなんて」と夢見心地の参加者も。天を覆いつくし連なる参道の夜桜は、息を飲むほどに美しく、一瞬ときが止まったかのような感動でした。 醍醐の桜を受け継いでいくため、「メンバーシップ・リワードのポイント」を活用し、クローン技術により生まれた「醍醐の桜」の苗木を境内に植樹するチャリティプログラムも行っています。 さまざまな企画でカード会員様に特別な体験を提供する「アメックスイベント 知新の扉™」シリーズに今後もご期待ください。