簡単にビジネスカジュアルを実践するための2つのポイント
「クール・ビズ」という単語が生まれた2005年以降、ビジネスカジュアルは急速に世の中に浸透した。加えて、その間に気候も大きく変わった。
毎年長くなっているように感じる暑い季節はネクタイを外したくらいでは滴る汗は止まらず、年間数万回発生するゲリラ雷雨によって濡れてしまうことも多くなった。ネクタイを外し、通気性のいい素材のジャケットとパンツに変えようと思ったものの、どのようなものを選べばいいのか、わかるようでわからないこともあるのではないだろうか。
相手を不快にせずに、自身も快適にするビジネスカジュアルのポイントは2つ。
ジャケットのインナーを変えることと、清潔感のあるスニーカーに履き替えること。それだけでいい。では、どう選べばいいのか。ポイントを解説していこう。
ポイント1:ジャケットの下には、「白」のTシャツを着る
ジャケットの下に着るTシャツ選びのルールを知ろう
身だしなみの大前提が「相手を不快にさせない」であることに立ち返ると、ビジネスシーンにおいて重要なのは「清潔感」。ジャケットやスーツの定番色であるネイビー、グレー、黒、ベージュ、どの色とも相性がよく、清潔感を感じられるのが、「白」。ジャケットのインナーに、白のTシャツを合わせるだけで印象はかなり変わるだろう。とはいえ、星の数ほどある白いTシャツからどんなものを選ぶといいのか。守るべきルールはたった3つ。
守るべき3つのルールとその理由とは
① 少し大きめのサイズ感(肩のラインが肩から指2本くらい落ちるイメージ)
② わずかに光沢のある肉厚な素材
③ よれてなくしっかりしている襟元
3つのルールの理由も説明しよう。
①ジャケットにTシャツというカジュアルなテンションには、リラックス感のある大きめサイズがマッチする。汗をかくと透ける可能性があるため体のサイズにびったりとフィットするTシャツは避けた方がいいだろう。
②目の粗い武骨な素材ではなく、スーピマコットンなどの天然素材などわずかな光沢感と張りのある肉厚な素材のTシャツが、上品さもありビジネスシーンに適している。
③ だらしなく見えるため、首元のよれたTシャツは避けるべき。Vネックやボタンの付いたヘンリーネックなども、着こなしが難しくなるので、襟元が丸首になったクルーネックがおすすめ。
この3つのルールを守って選べば、オールシーズン活躍するTシャツとなる。ジャケットを脱いだ際も様になり、冬場にもシャツやニットのインナーとして活用できる。
秋冬期間は、長袖のTシャツや薄手のハイゲージニットなどを半袖の白いTシャツの代わりに着ることで同じように清潔感のあるスタイルになる。
ルールに沿った白Tシャツを選ぶことで、ビジネスカジュアルスタイルでよく選ばれるコットンやリネン素材のジャケットなどを合わせても、ストレッチの効いた化学繊維のパンツなどを合わせても、清潔感をキープできるだろう。
ポイント2:「白」のスニーカー(おすすめはコートシューズ)を履く
スニーカーは、装飾が多いものやカラフルなものは避け、シンプルなデザインがいいだろう。
スニーカー選びにもポイントが
なかでも、テニスシューズを出自とする「コートシューズ」と呼ばれるタイプのスニーカーは、靴自体のボリュームが少なく、さまざまなボトムスに合わせやすい。色はやはり「白」が大前提。レザーや合皮系素材ならカジュアルになりすぎずビジネスシーンにも相応しいだろう。
清潔感を保つためのメンテナンスも忘れずに
白いTシャツと白いスニーカーの持ち味である「清潔感」は、日々の汚れですぐに損なわれるので、定期的にメンテナンスをすることが大切だ。
手軽で便利なアイテムが多くあるので上手く活用しよう。
スニーカーのメンテナンスのコツと使えるアイテム
例えば、汚れやすい白いスニーカーのソールのメンテナンスに有効なのが、コロナ禍以降身近な存在になったアルコール手指消毒剤。汚れが気になったら不要になった布などにアルコール消毒剤を吹きつけ、強くこすりすぎないように注意して、軽く拭き上げると汚れが落とせる。ただし、アルコールが劣化の原因になる可能性があるプリント部分やエナメル加工がされているソールには使えないため注意が必要だ。
ジャケットのインナーを白いTシャツに変えて、清潔感のあるスニーカーに履き替えることで、自分も周囲も心地よくできる。紹介したポイントを参考に、清潔感のあるファッションにも挑戦してみるのはどうだろうか。
クレジット
編集・取材・文:OCEANS編集部