グローバル化が進み、国際進出を果たした企業が迷いやすいことのひとつが、社名の英語表記です。実は日本の「株式会社」を直訳できる英語表記はありません。そのため、株式会社を表現する場合は、近い意味の言葉を使った表記が用いられています。そのひとつが「Ltd.」です。

「Ltd.」は、責任が有限であることを意味する「Limited（リミテッド）」の省略表記で、株式会社という会社形態が「有限責任（会社が倒産した際など、出資者が負うべき責任の範囲が決められている）」であることを強調した表現です。

英語で表記する際は「Ltd.」のほか「LTD.」とすべて大文字で記載しても、省略せず「Limited」と記しても問題ありません。ただし「Ltd.／LTD.」の末尾のピリオドは単語を省略したことを表す記号なので、省略表記を使用する場合は、ピリオドも忘れずに記載しましょう。

株式会社を表現する英語は、「Ltd.／Limited」以外にもあります。そのため、日本企業が実際に使用している英語社名を見比べても、その表記はさまざまです。

実際に日本企業が、社名を英語表記するときに使用している表現をいくつか紹介します。

社名を表わす場合、表記上はどれを用いても支障はありませんが、前述した通り、省略する場合はピリオドも必要です。

加えて社名は固有名詞なので、英語表記を定めたら固定して使い続けることが重要です。

株式会社など、法人番号を取得している会社を検索できる、国税庁「法人番号公表サイト」では、英語表記の社名を公表することもできます。

参考：国税庁 法人番号公表サイト