法人カード(ビジネス・カード)とは?個人カードとの違いやメリットを解説
法人カード(ビジネス・カード)とは?個人カードとの違いやメリットを解説
2024/11/28
2024/11/28
中小企業などの法人、個人事業主のビジネスをサポートしてくれるクレジットカードが、「法人カード(ビジネス・カード)」です。では、法人カードと個人カードには、どのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、法人カードと個人カードの違い、法人カードを活用するメリットを紹介します。
法人カード(ビジネス・カード)と個人カードの違い
法人カード(ビジネス・カード)と個人カードの違い
「法人カード(ビジネス・カード)」は、その名称から、法人のみに発行されるクレジットカードと思われることもありますが、小売店経営やフリーランス、農家など、個人事業主でも法人カードを作成することは可能。法人カードと個人カードの主な違いは、一般的に下記の2点です。
1.引き落とし口座の名義
2.付帯特典
1.引き落とし口座の名義
個人カードは個人名義の口座から引き落としが行われるのに対し、法人カードは法人名義の口座から引き落としが行われます。個人事業主の場合は、引き落とし口座が個人名義の口座になることが一般的です。
2.付帯特典
個人カードにもさまざまな付帯特典がありますが、法人カードには、ビジネスに役立つさまざまな特典が付帯されています。これらは基本カードだけでなく、従業員用の追加カードにも適用されることもあります。
【法人カードの付帯サービスの一例】
- 広告費、オフィス機器、コワーキングスペースなどの優待
- 福利厚生プログラム優待
- 会計ソフトとのデータ連携
また、一般的に、個人カードにはキャッシング機能もありますが、法人カードにはキャッシング機能はありません。
▼法人カード(ビジネス・カード)については、こちらの記事でも解説しています
事業の支払いに利用できるカードはクレカ以外もある
事業の支払いに利用できるカードはクレカ以外もある
一般的に「法人カード(ビジネス・カード)」と言うと、事業に関する支払いに利用できるクレジットカードを指しますが、事業の支払いができるカードは、クレジットカード以外にも存在します。
法人向けカードの種類 | 支払い方法 | 審査 |
クレジットカード(法人カード) | 後払い | あり |
デビットカード | 銀行口座から即時引き落とし | なし |
プリペイドカード | 事前チャージ | なし |
法人向け カードの種類 |
支払い方法 | 審査 |
クレジットカード(法人カード) | 後払い | あり |
デビットカード | 銀行口座から即時引き落とし | なし |
プリペイドカード | 事前チャージ | なし |
申し込み時の審査の有無のほか、大きく違うのは支払い方法です。後払いとなる法人カードのメリットは、後述する法人カード(ビジネス・カード)のメリットで詳しく解説しますが、デビットカードは銀行口座から即時引き落とし、プリペイドカードは事前チャージです。そのため、定期的に残高の確認を行う必要があります。
上記のほか、「コーポレート・カード」と呼ばれるクレジットカードもあります。こちらは、中堅・大企業で、経費管理などを目的に従業員が利用することが一般的です。
▼コーポレート・カードについてはこちらの記事で解説しています
ビジネス・カード(法人カード)とコーポレート・カードとの違いとは?
以降は、中小企業などの法人や個人事業主に対して発行されるクレジットカード「法人カード(ビジネス・カード)」について解説します。
法人カード(ビジネス・カード)のメリット
法人カード(ビジネス・カード)のメリット
次に、法人カードを導入することで生まれるさまざまなメリットについて、詳しく解説します。
1.経理業務が効率的になる
法人カードは、基本カードのほかに、従業員が利用できる追加カードの発行が可能です。そのため、たとえば従業員が仮払い申請や経費精算を随時行っている場合、法人カードを利用することで、申請や精算の手間を減らせるようになります。また、経理側も従業員への経費精算・振り込みなどを行う必要がなく、振込手数料も不要に。支払いもクレジットカード会社に一本化されるため、業務の効率化を図れるのは大きなメリットです。
2.キャッシュフローの改善
法人カードを利用した支出は毎月の支払日を固定できるため、キャッシュフローの改善が期待できます。
さまざまな支払いを法人カードに一本化すれば、支払いは毎月1回のみ。カードを利用した支払いは、即日キャッシュアウトせず、カード会社への支払い日に集約されます。そのため、カードを利用した日から実際の支払日(カードの支払日)までの猶予が生まれ、資金繰りの調整もしやすくなるでしょう。
3.支払い方法の選択肢が増える
法人カードのなかには、分割払いやリボ払いを選択できるカードも存在します。大きな支払いが発生したとしても、状況に応じて、柔軟な支払い方法を選択することが可能です。
4.ポイントも獲得できる
法人カードの場合も支払い額に応じたポイントを獲得でき、獲得したポイントは基本カードに集約されることが一般的です。獲得ポイントが分散せず効率的に貯められ、貯まったポイントは備品や設備などの購入代金に充当し、経費削減に役立てることもできます。
5.カードの付帯サービスを福利厚生として利用可能
福利厚生プログラムの利用など、法人カードの付帯サービスを従業員の福利厚生として提供できるものがある場合、従業員の満足度向上につながります。
6.個人事業主は出費の公私が明確になる
仕事関連の支払いを法人カードに集約することで、出費の公私の区分が明確になります。個人の出費と事業の出費を混同するリスクを下げられるため、経費計算や確定申告の計算などをスムーズに行うことができます。
ご紹介したように、業務の効率化、キャッシュフローの安定・改善もさることながら、個人の支出と事業の支出を明確に区分でき、事業運営の透明性が高まるのも法人カードのメリットのひとつです。カードを会計ソフトと連携させれば、さらに業務の効率をアップさせることができるでしょう。
法人カード(ビジネス・カード)の注意点
法人カード(ビジネス・カード)の注意点
一方で、法人カードを利用する際に気をつけておきたいポイントもあります。
1.利用可能金額を確認する
事業形態に対して、利用可能金額が足りているか確認することが重要です。法人カードは従業員の細かい経費精算だけでなく、大きな金額が必要になる仕入れ、広告出稿費用の支払いなどへの利用も考えられます。そのため、法人カードで支払う可能性がある費用を洗い出し、利用可能金額が不足するなどに陥らないよう、事前にしっかり確認しておきましょう。
もし利用可能金額が不足してしまった場合も、カード会社に連絡すれば一時的に利用可能金額を増額することができる場合もあります。
2.利用ルールの制定
法人カードの利用について、従業員の利用ルールを作る必要があります。たとえば、複数の社員で1枚のカードを使い回さない(コーポレート・カードの部署カードは除く)、決済後の領収書提出方法や期限などです。しっかりとルールを定めておくことで不要な手間を省き、社員の不正利用の防止などにもつながります。利用金額の上限を設定できる法人カードもあるので、カードの特性を活かしてトラブルを未然に防ぎましょう。
個人事業主の場合は、公私の支出が混同しないよう、法人カードを利用するのは事業に関係する出費のみとするなど、明確な切り分けが必要です。
アメックスの法人カード(ビジネス・カード)のメリット
アメックスの法人カード(ビジネス・カード)のメリット
アメリカン・エキスプレスでは、個人事業主および中小企業経営者向けの法人カードのことを「ビジネス・カード」と呼んでいます。ここでは、アメックスのビジネス・カードのメリットを紹介します。
参考:アメリカン・エキスプレス「中小規模企業の経営者・個人事業主向け ビジネス・カード」
・利用可能額に、カードの種類などによる一律の制限がない
アメックスのビジネス・カードの大きな特長は、利用可能額が、カードの種類や法人・事業単位で一律に制限されないことです。そのため、各付帯サービスなど、それぞれのニーズにあったカードを選ぶことが可能。ご利用限度額は、カード利用実績、支払実績によって決まります。高額な利用の予定がある場合は、事前承認の手続きを行うことができます。
・柔軟な支払い方法を選択できる
一括払いのほか、カード利用後に分割払いに変更できる「あと分割」やリボ払いでの支払いに変更できる「あとリボ」という、いつでも最適な支払い方法が選べる「ペイフレックス® for Business」を利用できます。出費のタイミングが重なった、先行投資が必要など、一時的に大きな支払いが発生した場合も、支払い方法を調整することでキャッシュフローを安定させることができます。
加えて、「ペイフレックス for Business あとリボ」の場合は1円から支払い方法が変更できるため、さらに柔軟に支払い金額の調整が可能になるでしょう。
参考:アメリカン・エキスプレス「ビジネスで選べる支払い方法」
・ポイントを活用した経費削減
アメックスのビジネス・カードも、利用金額に応じてポイントを獲得することができます。通常、100円のカード利用ごとに1ポイント(年会費などの特定の利用に関しては、加算対象外、または200円の利用で1ポイントとなる場合もあります)を獲得でき、追加カードの利用で獲得したポイントも基本カードに合算されます。貯まったポイントは基本カード・追加カードの年会費の支払いやオフィスの備品購入、マイルに移行して出張費を節約する、カードの支払い金額に充当するなど、利用方法も多様。獲得ポイントもビジネスの一助として利用することができます。ギフトカードなどさまざまな商品に交換することも可能なので、従業員の満足度向上のために利用するのも一案です。
ただし、ギフトカードなどの金券を従業員に還元した場合は、該当社員の給与として処理する必要があります。注意しましょう。
▼ポイントを利用した際の会計処理についてはこちらの記事で解説しています
・ビジネスを後押しする付帯サービスも充実
経理業務の効率化、また、事業の拡大を後押しするサポートも広く受けることができます。
一例として、「アメリカン・エキスプレス®・ビジネス・ゴールド・カード」で受けられる補償やサポートをみてみましょう。
1.会計ソフトとのデータ連携で経理業務を効率化
ビジネス・カードと会計ソフト「弥生会計ラインアップ」や「クラウド会計ソフト freee会計」を連携すれば、カードの利用情報を安全かつ自動的に取り込めます。経理業務を効率化でき、経営分析の一助にもなるでしょう。
2.ビジネス・マッチング
アメックスのビジネス・カード会員なら、無料で登録・利用可能です。アメックスのビジネス・カードに加入し、登録しているビジネスパーソン同士で、オンライン・オフラインでの顧客開拓や事業パートナーの発掘、リアルイベントを通じた情報収集や自社製品のPRなど、新たなビジネスチャンスを期待できます。
3.デル・テクノロジーズ 優待特典
業務に欠かせないパソコン機器。ビジネス・ゴールド・カードやビジネス・プラチナ・カードを利用して、デル・テクノロジーズのオンラインショップまたは電話での通信販売で購入すると、キャッシュバックを受けられます。上手に活用して、お得に購入しましょう。
4.「Square(スクエア)」 優待特典
新規アカウント作成から6カ月間は決済売上の30万円までの決済手数料が無料、各有料プラン(3カ月間分)月額使用料が割引になるなど、飲食店や小売店で必ず発生する会計処理の簡素化もサポートします。
5.旅行傷害保険
旅行代金をカードで決済した場合、海外旅行では基本カードで最高1億円、追加カードで最高5,000万円が、国内旅行では基本カード/追加カードともに最高5,000万円までの補償が適用されます。
ほかにも、優待価格で利用できるコワーキングスペース「NIKKEI OFFICE PASS」、スマートフォンで撮影するだけの手軽な名刺管理サービス「Eight Team」に加え、出張時には空港ラウンジの無料利用、海外出張先での日本語サポートなど、さまざまなサポートが充実しています。
参考:アメリカン・エキスプレス「会計ソフトへのデータ連携」
参考:アメリカン・エキスプレス「ビジネス・マッチング」
・さらに福利厚生から広告費の割引サービスまで、多面的にサポート
ほかにも、ビジネスに特化した付帯サービスがあります。
たとえば、福利厚生プログラム「クラブオフ」の利用や、「Yahoo!広告」を新規契約すると検索広告で使える広告料金プレゼントなどです。事業規模や業種を超えた幅広いサポートを受けられるのも、アメリカン・エキスプレスのビジネス・カードを持つ利点と言えます。
加えて、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードの場合、大切なビジネスパートナーとの会食時にも役に立ってくれます。
たとえば、大切なビジネスパートナーとの会食にふさわしい、厳選されたレストランを手軽に探すことができる「ビジネス・ダイニング・コレクション by グルメクーポン」。全国約200店舗のレストランが揃っており、2名以上の予約で1名分のコース料金が無料になる優待サービスを受けることができます。
参考:アメリカン・エキスプレス「ビジネス・ダイニング・コレクション by グルメクーポン」
アメックスの法人カード(ビジネス・カード)申し込み時に必要な書類
アメックスの法人カード(ビジネス・カード)申し込み時に必要な書類
アメックスのビジネス・カード申し込みは、公式ウェブサイト上からオンラインで行うことができます。
参考:アメリカン・エキスプレス「ビジネス・カード」
個人事業主と法人で、申し込みに必要な書類が異なるため、それぞれ必要な書類を紹介します。
・個人事業主の場合
個人事業主がアメックスのビジネス・カードを申し込む際には、以下の書類が必要です。
- 代表者の本人確認書類
本人確認書類として認められるのは、以下の書類です。コピーを提出します。
【本人確認書類一覧】
- 運転免許証
- 運転経歴証明書
- 各種健康保険証
- 住民票の写し
- マイナンバーカード(個人番号カード)(表面のみ)
- 在留カード
- 特別永住者証明書
・法人の場合
法人がアメックスのビジネス・カードを申し込む際には、以下の書類が必要です。
- 代表者の本人確認書類
- 商業登記簿謄本・登記事項証明書のいずれか
法人であっても、代表者の本人確認書類のコピーの提出が必要になります。本人確認書類として認められるのは、前述した【本人確認書類一覧】と同じです。
加えて、商業登記簿謄本または登記事項証明書のいずれかを提出する必要があります。オンライン、または、住んでいる地域管轄の法務局で入手するようにしましょう。これらの書類は、法人の実在性を確認するために用いられます。
個人事業主・法人ともに、申し込み後アメリカン・エキスプレスによる入会審査が行われます。ビジネス・カードは申し込みからカード受け取りまで個人事業主の場合3週間程度、法人の場合5週間程度の時間がかかるため、余裕を持って申し込みを行うようにしましょう。
アメックスのビジネス・カードが個人事業主におすすめの理由
アメックスのビジネス・カードが個人事業主におすすめの理由
個人事業主は、個人の支出とビジネスの支出を明確に分けることで、確定申告の負担を軽減することができます。そこで、ビジネスでの決済にはビジネス・カードの使用をおすすめします。
ビジネス・カードも、個人カードと同様、カードにより付帯する優待や特典が異なります。そのため、事業課題に合うビジネス・カードを選ぶことが大切。個人事業主におすすめのビジネス・カードとして、アメリカン・エキスプレスが発行する3種類のカードを紹介します。
アメリカン・エキスプレス®・
ビジネス・ プラチナ・カード
万が一のサイバー攻撃や情報漏えいなどのリスクに備えることができる「ビジネス・サイバー・プロテクション」や、秘書のように出張や会食の手続きを電話1本で対応してもらえる「プラチナ・セクレタリー・サービス」、カード継続時に得られるラグジュアリーな国内ホテルで利用できる1泊2名分の無料宿泊特典「フリー・ステイ・ギフト」など、多角的なサポートがアメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カードの魅力です。
アメリカン・エキスプレス®・
ビジネス・ ゴールド・カード
経費削減に一役買う特典が充実しているアメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード。例えば、デル・テクノロジーズでのパソコンや周辺機器の購入でキャッシュバックが得られる特典をはじめ、キャッシュレス決済導入に役立つ「Square(スクエア)」の決済手数料/月額使用料の優遇など、ビジネスの飛躍を力強くサポートするサービスが備わっています。
アメリカン・エキスプレス®・
ビジネス・グリーン・カード
会計ソフトへのAPIデータ連携や利用料の優遇、車での移動に欠かせないETCカードの無料発行など、本業に集中するための基本機能が揃っているアメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カード。ビジネス・カード会員限定のマッチングサービス「ビジネス・マッチング」にも登録可能。定期的に開催されるマッチングイベントは、新規取引先やパートナーの発掘、自社PRにも活用できます。
この機会に、豊富な特典が備わったアメリカン・エキスプレスのビジネス・カードにお申し込みください。