法人カード(ビジネス・カード)とは?個人カードとの違いやメリットを解説
法人カード(ビジネス・カード)とは?個人カードとの違いやメリットを解説
2024/06/07
2024/06/07
法人カードは事業をサポートしてくれるクレカ
法人カードは事業をサポートしてくれるクレカ
「法人カード」は、大企業から中小企業の経営者、個人事業主にとって、事業の助けとなるツールです。しかし、法人カードやそのメリットについて詳しく知っている人は少ないかもしれません。
この記事では、法人カードの基本情報やメリット、法人カードと個人向けクレジットカードの違い、個人事業主でも申し込めるのか?といった疑問も解消。ご自身にマッチしたクレジットカードを探す参考にしてください。
法人カードとは
法人カードとは
一般的に「個人カード」と呼ばれるクレジットカードは、日常のショッピングや旅行などで利用し、カードの引き落としもプライベートの口座を利用します。対して「法人カード」は、個人ではなく、以下のような法人・事業主に対して発行されるクレジットカードです。
- 株式会社
- 有限会社
- 合同会社
- 合弁会社
- 個人事業主(小売店経営やフリーランス)
- 弁護士法人、税理士法人、行政書士法人などの士業事務所
- 財団法人 など
その名称から、法人のみに発行されるクレジットカードと思われることもありますが、小売店経営やフリーランスなど、個人事業主でも法人カードを作成することは可能です。
参考:国税庁「個人で事業を始めたとき/法人を設立したとき」
法人カードは、一般的に以下の2つに大別されます。
【法人カード(ビジネス・カード)】
個人事業主、従業員数20名、または30名程度までの中小企業(クレジットカード会社によって人数の定義が異なります)向け
【コーポレート・カード】
中堅・大企業向け
法人カードの大きな特徴は、支払い口座が基本的に法人口座になることです(個人事業主は個人口座)。カード利用可能金額も個人のクレジットカードより高額に設定されることが一般的で、従業員用の追加カードも発行できます。
・個人事業主でも法人カードを持てるのか?
前述した通り、個人事業主でも、法人カード(ビジネス・カード)の発行は可能です。規模や従業員人数に関わらず、事業を営んでいれば法人カードの申し込みはできます。具体的なメリットは後述しますが、キャッシュフローの改善なども期待できる法人カードは、個人事業主や中小企業の経営者こそ持っておきたいクレジットカードと言えるでしょう。
なお、個人事業主が法人カードを作成する場合は、「屋号付きの預貯金口座(口座名義が屋号名+氏名となっている)」を作っておくと良いでしょう。税務申告などをスムーズに行うことができます。
アメリカン・エキスプレス「中小規模企業の経営者・個人事業主向け ビジネス・カード」
法人カードと個人カードの違い
法人カードと個人カードの違い
法人カードと個人カードの主な違いは、一般的に下記の3点です。
1.引き落とし口座の名義
2.カードの利用可能金額
3.付帯特典
1.引き落とし口座の名義
個人カードは個人名義の口座から引き落としが行われるのに対し、法人カードは法人名義の口座から引き落としが行われます。ただし、個人事業主の場合は、引き落とし口座が個人名義の口座になります。
2.カードの利用可能金額
個人カードは、カードの種類のほか、所有者の年収や利用履歴によって変動します。
法人カードにも利用可能金額は設定されますが、個人カードより高めに設定されることが一般的です。なぜなら、法人カードは経費の支払いや仕入れなど高額な取引に利用されることが多いからです。また、法人の信用力が個人よりも高いと判断されるのも理由のひとつ。
法人カードは従業員用の追加カードも発行でき、クレジットカード会社によりますが、追加カードごとに利用可能金額を設定できるサービスもあります。
3.付帯特典
個人カードにもさまざまな付帯特典がありますが、法人カードには、ビジネスに役立つさまざまな特典が付帯されています。これらは基本カードだけでなく、従業員用の追加カードにも適用されることもあります。
【法人カードの付帯サービスの一例】
- 広告費、オフィス機器、コワーキングスペースなどの優待
- 福利厚生プログラム優待
- 会計ソフトへのデータ連携
また、個人カードにはキャッシング機能もありますが、法人カードにはキャッシング機能がないことが一般的です。ただし、カードローン、分割払い、リボ払いは利用できる場合があります。
法人カードのメリット・注意点
法人カードのメリット・注意点
次に、法人カードを導入することで生まれるさまざまなメリットと、利用するうえで気をつけておきたいポイントについて、詳しく解説します。
【メリット】
1.経理業務が効率的になる
前述しましたが、法人カードは、従業員が利用できる追加カードの発行が可能です。そのため、たとえば従業員が仮払い申請や経費精算を随時行っている場合、法人カードを利用することで、申請や清算の手間を減らせるようになります。また、経理側も従業員への経費精算・振り込みなどを行う必要がなく、振込手数料も不要になります。支払いもクレジットカード会社に一本化されるため、業務の効率化を図れるのは大きなメリットです。
2.キャッシュフローの改善
法人カードを利用した支出は毎月の支払日を固定できるため、キャッシュフローの改善が期待できます。
さまざまな支払いを法人カードに一本化すれば、支払いは毎月1回のみ。実際の引き落としは支払いから最長約2カ月後と、引き落とし日までの間に資金計画を練ることができ、より健全なキャッシュフローとなる可能性が高まります。
3.支払い方法の選択肢が増える
法人カードのなかには、分割払いやリボ払いを選択できるカードも存在します。大きな支払いが発生したとしても、状況に応じて、柔軟な支払い方法を選択することが可能です。
4.ポイントも獲得できる
法人カードの場合も支払い額に応じたポイントを獲得でき、獲得したポイントは基本カードに集約されることが一般的です。獲得ポイントが分散せず効率的に貯められ、貯まったポイントはカタログギフトなどに換えて従業員に還元する、備品や設備などの購入代金にポイントを充当して経費削減に役立てることもできます。
5.カードの付帯サービスを福利厚生として利用可能
福利厚生プログラムの利用など、法人カードの付帯サービスを従業員の福利厚生として提供できるものがある場合、従業員の満足度向上につながります。
6.個人事業主は出費の公私が明確になる
仕事関連の支払いを法人カードに集約することで、出費の公私の区分が明確になります。個人の出費と事業の出費を混同するリスクを下げられるため、経費計算や確定申告の計算などをスムーズに行うことができます。
業務の効率化、キャッシュフローの安定・改善もさることながら、個人の支出と事業の支出を明確に区分でき、事業運営の透明性が高まるのも法人カードのメリットのひとつです。カードを会計ソフトと連携させれば、さらに業務の効率をアップさせることができるでしょう。
【注意点】
一方で、法人カードを利用する際に気をつけておきたいポイントもあります。
1.利用可能金額を確認する
事業形態に対して、利用可能金額が足りているか確認することが重要です。前述したように、法人カードは従業員の細かい経費精算だけでなく、大きな金額が必要になる仕入れ、広告出稿費用、法人税の支払いなどへの利用も考えられます。そのため、法人カードで支払う可能性がある費用を洗い出し、利用可能金額が不足するなどに陥らないよう、事前にしっかり確認しておきましょう。
もし利用可能金額が不足してしまった場合も、カード会社に連絡すれば一時的に利用可能金額を増額することができる場合もあります。
2.利用ルールの制定
法人カードの利用について、従業員の利用ルールを作る必要があります。たとえば、複数の社員で1枚のカードを使い回さない(コーポレート・カードの部署カードは除く)、決済後の領収書提出方法や期限などです。しっかりとルールを定めておくことで不要な手間を省き、社員の不正利用の防止などにもつながります。利用金額の上限を設定できる法人カードもあるので、カードの特性を活かしてトラブルを未然に防ぎましょう。
個人事業主の場合は、公私の支出が混同しないよう、法人カードを利用するのは事業に関係する出費のみとするなど、明確な切り分けを行うようにしましょう。
アメックスのビジネス・カードのメリット
アメックスのビジネス・カードのメリット
アメリカン・エキスプレス(アメックス)では、中小企業経営者および個人事業主向けの法人カードのことを「ビジネス・カード」と呼んでいます。ここでは、アメックスのビジネス・カードのメリットを紹介します。
・カードの種類ではなく、法人ごとに利用可能金額が設定される
利用可能金額がカードの種類ではなく、法人ごとに設定されるため、柔軟にカードの種類を選ぶことができるのが特長です。また、利用可能金額に一律の制限がなく、一時的な利用可能金額の引き上げも審査を経て対応可能です。
・柔軟な支払い方法を選択できる
一括払いのほか、カード利用後に分割払いに変更できる「あと分割」やリボ払いでの支払いに変更できる「あとリボ」という、いつでも最適な支払い方法が選べる「ペイフレックス® for Business」を利用できるのも特長です。出費のタイミングが重なった、先行投資が必要など、一時的に大きな支払いが発生した場合も、支払い方法を調整することでキャッシュフローを安定させることができます。
加えて、「ペイフレックス for Business あとリボ」の場合は1円から支払い方法が変更できるため、さらに柔軟に支払い金額の調整が可能になるでしょう。
参考:アメリカン・エキスプレス「ビジネスで選べる支払い方法」
・ポイントを活用した経費削減
アメックスのビジネス・カードも、利用金額に応じてポイントを獲得することができます。通常、100円のカード利用ごとに1ポイント(一部ポイント加算対象外または200円=1ポイントの場合もあり)を獲得でき、追加カードの利用で獲得したポイントも基本カードに合算されます。貯まったポイントは基本カード/追加カードの年会費の支払いやオフィスの備品購入、マイルに移行して出張費を節約する、カードの支払い金額に充当するなど、利用方法も多様。獲得ポイントもビジネスの一助として利用することができます。ギフトカードなどさまざまな商品に交換することも可能なので、従業員の満足度向上のために利用するのも一案です。
・ビジネスを後押しするサービスも充実
経理業務の効率化、また、事業の拡大を後押しするサポートも広く受けることができます。一例として、「アメリカン・エキスプレス®・ビジネス・ゴールド・カード」で受けられる補償やサポートをみてみましょう。
1.会計ソフトとのデータ連携で経理業務を効率化
ビジネス・カードと会計/申告ソフト「弥生会計ラインアップ」や「クラウド会計ソフト freee会計」をAPI(ソフトウェアやプログラム、Webサービスの間をつなぐインターフェース)で連携すれば、カードの利用情報を安全かつ自動的に取り込めます。経理業務を効率化でき、経営分析の一助にもなるでしょう。
2.ビジネス・マッチング
アメックスのビジネス・カード会員なら、無料で登録・利用可能です。アメックスのビジネス・カードに加入し、登録しているビジネスパーソン同士で、オンライン/オフラインでの顧客開拓や事業パートナーの発掘、リアルイベントを通じた情報収集や自社製品のPRなど、新たなビジネスチャンスを期待できます。
3.デル・テクノロジーズ 優待特典
業務に欠かせないPC。ビジネス・ゴールド・カードやビジネス・プラチナ・カードを利用してデル・テクノロジーズのオンラインショップまたは電話での通信販売での購入に、キャッシュバックを受けられます。上手に活用して、お得に購入しましょう。
4.「Square(スクエア)」 優待特典
新規アカウント作成から6カ月間は決済売上の30万円までの決済手数料が無料、各有料プラン(3カ月間分)月額使用料が割引になるなど、飲食店や小売店で必ず発生する会計処理の簡素化もサポートします。
5.旅行傷害保険
旅行代金をカードで決済した場合、海外旅行では基本カードで最高1億円、追加カードで最高5,000万円が、国内旅行では基本カード/追加カードともに最高5,000万円までの補償が適用されます。
ほかにも、優待価格で利用できるコワーキングスペース「NIKKEI OFFICE PASS」、スマートフォンで撮影するだけの手軽な名刺管理サービス「Eight Team」に加え、出張時には空港ラウンジの無料利用、海外出張先での日本語サポートなど、さまざまなサポートが充実しています。
参考:アメリカン・エキスプレス「会計ソフトへのデータ連携」
参考:アメリカン・エキスプレス「ビジネス・マッチング」
・さらに福利厚生から広告費の割引サービスまで、多面的にサポート
ほかにも、ビジネスに特化した付帯サービスがあります。
たとえば、福利厚生プログラム「クラブオフ」の利用や、Yahoo!広告を新規契約すると検索広告で使える広告料金プレゼントなどです。事業規模や業種を超えた幅広いサポートを受けられるのも、アメリカン・エキスプレスのビジネス・カードを持つ利点と言えます。
加えて、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードの場合、大切なビジネスパートナーとの会食時にも役に立ってくれます。
たとえば、大切なビジネスパートナーとの会食にふさわしい、厳選されたレストランを手軽に探すことができる「ビジネス・ダイニング・コレクション by グルメクーポン」。全国約200店舗のレストランが揃っており、2名以上の予約で1名分のコースが無料になる優待サービスを受けることができます。
参考:アメリカン・エキスプレス「おもてなしをサポート」
アメックスのビジネス・カード申し込み時に必要な書類
アメックスのビジネス・カード申し込み時に必要な書類
アメックスのビジネス・カード申し込みは、公式ウェブサイト上からオンラインで行うことができます。
参考:アメリカン・エキスプレス「ビジネス・カード」
個人事業主/法人で、申し込みに必要な書類が異なるため、それぞれ必要な書類を紹介します。
・個人事業主の場合
個人事業主がアメックスのビジネス・カードを申し込む際には、以下の書類が必要です。
- 代表者の本人確認書類
本人確認書類として認められるのは、以下の書類です。コピーを提出します。
【本人確認書類一覧】
- 運転免許証
- 運転経歴証明書
- 各種健康保険証
- 住民票の写し
- マイナンバーカード(個人番号カード)(表面のみ)
- 在留カード
- 特別永住者証明書
・法人の場合
法人がアメックスのビジネス・カードを申し込む際には、以下の書類が必要です。
- 代表者の本人確認書類
- 商業登記簿謄本/登記事項証明書のいずれか
法人であっても、代表者の本人確認書類のコピーの提出が必要になります。本人確認書類として認められるのは、前述した【本人確認書類一覧】と同じです。
加えて、商業登記簿謄本または登記事項証明書のいずれかを提出する必要があります。オンライン、または、住んでいる地域管轄の法務局で入手するようにしましょう。これらの書類は、法人の実在性を確認するために用いられます。
個人事業主/法人ともに、申し込み後アメリカン・エキスプレスによる入会審査が行われます。ビジネス・カードは申し込みからカード受け取りまで個人事業主の場合3週間程度、法人の場合5週間程度の時間がかかるため、余裕を持って申し込みを行うようにしましょう。
アメックスのビジネス・カードが個人事業主におすすめの理由
アメックスのビジネス・カードが個人事業主におすすめの理由
個人事業主は、個人の支出とビジネスの支出を明確に分けることで、確定申告の負担を軽減することができます。そこで、ビジネスでの決済にはビジネス・カードの使用をおすすめします。
ビジネス・カードも、個人カードと同様、カードにより付帯する優待や特典が異なります。そのため、事業課題に合うビジネス・カードを選ぶことが大切。個人事業主におすすめのビジネス・カードとして、アメリカン・エキスプレスが発行する3種類のカードを紹介します。
アメリカン・エキスプレス®・
ビジネス・ プラチナ・カード
万が一のサイバー攻撃や情報漏えいなどのリスクに備えることができる「ビジネス・サイバー・プロテクション」や、秘書のように出張や会食の手続きを電話1本で対応してもらえる「プラチナ・セクレタリー・サービス」、カード継続時に得られるラグジュアリーな国内ホテルで利用できる1泊2名分の無料宿泊特典「フリー・ステイ・ギフト」など、多角的なサポートがアメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カードの魅力です。
アメリカン・エキスプレス®・
ビジネス・ ゴールド・カード
経費削減に一役買う特典が充実しているアメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード。例えば、デル・テクノロジーズでのパソコンや周辺機器の購入でキャッシュバックが得られる特典をはじめ、キャッシュレス決済導入に役立つ「Square(スクエア)」の決済手数料/月額使用料の優遇など、ビジネスの飛躍を力強くサポートするサービスが備わっています。
アメリカン・エキスプレス®・
ビジネス・グリーン・カード
会計ソフトへのAPIデータ連携や利用料の優遇、車での移動に欠かせないETCカードの無料発行など、本業に集中するための基本機能が揃っているアメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カード。ビジネス・カード会員限定のマッチングサービス「ビジネス・マッチング」にも登録可能。定期的に開催されるマッチングイベントは、新規取引先やパートナーの発掘、自社PRにも活用できます。
この機会に、豊富な特典が備わったアメリカン・エキスプレスのビジネス・カードにお申し込みください。