朝時間を見直し、時間を有効活用する「朝活」。2010年頃からブームになり、その言葉も一般に浸透してきたた昨今、出勤前に勉強したり仕事を片付けたりする人が増えてきました。

朝活とは起きる時間を少し早めに設定し、自分が好きなこと、体がよろこぶことをルーティン化すること。それだけで心も体も満たされて、1日の充実度も格段にアップするはず。さらに朝活の内容によっては、その後の仕事へも良い影響が期待できます。

朝目覚めてからの3時間は、脳が最も効率よく働く「ゴールデンタイム」とも言われており、運動能力や記憶力が上がりやすくなります。そのため、いつもより早く起きて、仕事前などに自分のために時間を使うには、朝活は最適です。早く起きたことで作れた時間を、トレーニングやヨガのように心身を整える時間にあてても良いし、資格の勉強や読書のように自分自身を磨く時間に使うも良いでしょう。

難しいことをする必要はありません。例えば出社前に会社近くのカフェでコーヒーを飲みながら読書をする、ひと駅手前で電車を降りて歩きながらラジオで情報収集をするなど、朝の時間を有効に使えることができたならば、それは立派な朝活です。

「朝活って実際にどんなことをやればいいの？」「みんなはどんなことをやっているの？」と思った方も多いはず。そこで、ここでは簡単に始めることができ、続けやすいおすすめの朝活を5つご紹介します。

■ストレッチ、ヨガ、ウォーキング、ジョギング、ジム

朝から体を動かすことは、良いリフレッシュになり、1日を活動的に過ごせます。

ストレッチやヨガは、天気に左右されず自宅で気軽にできるので、朝活初心者にもおすすめです。また、自宅の周辺でできるウォーキングやジョギングは、体を動かすだけでなく、朝日を浴びることができるので、幸せホルモンのセロトニンも分泌されます。最近は24時間使用できるジムも多くあるので、仕事前に15分だけ体を動かすなどもいいでしょう。好みのスポーツウェアをそろえると、やる気もアップして、長続きのきっかけになるかもしれません。

日々の習慣づけのために、まずは3分でできるラジオ体操から始めてみるのもおすすめです。

■読書や趣味

読書にはリラックス効果があるとも言われており、活字に触れることで気分がほぐれて、静かで心地いい朝時間を過ごすことができます。また、本からは、仕事や日常生活のヒント、会話のネタを得られることも多くあるので、何かと役に立ちます。好きな作家の本や仕事に役立つ経済書など、自分の知識や教養を養う読書も有意義な時間を作ってくれる要素の一つです。

ほかにも好きなドラマや映画を見る、音楽を聴くなど、自分自身の趣味に浸る時間をもつことで、心が満たされ、一日のはじまりをゆとりをもってスタートすることができます。

■資格などの勉強やセミナー参加

起床後は脳が最も効率よく働き、記憶力も定着しやすいので、スキルアップのための勉強がはかどります。

語学力を磨く時間にするのもおすすめです。早朝からオンラインレッスンを受けられる語学教室もあるので、毎朝のスケジュールに組み込んでみるのはいかがでしょうか。就業後の疲れた頭や体で取り組むより、朝なら効率的に、実になる勉強ができるかもしれません。

朝の出社前の時間に開催されるセミナーやオンラインセミナーもたくさんあります。異業種交流会をはじめ、勉強会、読書会、エクササイズと、その種類も豊富です。仲間ができれば、積極的に参加するモチベーションもアップするはず。まずは一緒に楽しむ仲間を見つけるのも一案です。

■掃除

朝は時間が限られているので、家のどこか1カ所だけ選んで掃除をするのがハードルを上げすぎず、チャレンジしやすいのでおすすめです。

キッチンだけ、洗面所だけ、ときには鏡1枚だけでもいいので、ささっと掃除をすれば気分がすっきりし、気持ちのいい1日をスタートできます。

平日にコツコツときれいにすることで、週末にまとめて掃除をする際の負担も軽くなり、自分時間の充実にもつながるはず。また、家事は意外と体力を使うので、軽い運動代わりにもなって一石二鳥です。

平日早起きするのはちょっと自信がない場合、まずは、休日の朝に地域で行っている、ゴミ拾いなどのボランティア活動などに参加してみるというのはいかがでしょうか。

■仕事のタスク管理

仕事や学校などの準備時間にあてることで、1日のタスクが明確になり、より効率的に業務を行えます。パソコンやスマートフォンの、タスク管理ツールなどを活用するのもおすすめです。タスクをリストアップする際には、「重要性」と「緊急性」などの優先順位付けを行うことで、より効率よく時間を使うことができます。

タスクを書き出すことで頭の中を整理できるため、仕事を効率的に進められるだけではなく、落ち着いてその日の仕事をスタートすることができます。

忙しく働く社会人は日々時間に追われ、1日のなかで仕事以外の時間を持つことが難しいのが現状です。1日の終わりに「今日も仕事をしただけで1日が終わってしまった……」と感じる方も多くいるのではないでしょうか？そこで、朝活を通して自分の好きなことをすれば、1日の充実度が格段にアップし、心も満たされるはず。

また、屋外での朝活を取り入れれば、朝日を浴びることで、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」が体内で分泌されるメリットも。このホルモンは心と体を安定させ幸せを感じやすくさせるだけでなく、脳を覚醒させて、身体の活動性を高めてくれると言われているので、朝活後の仕事も意欲的に取り組めるようになります。

さらにセロトニンは、ストレスを軽減する効果も期待できるため、心身の健康も促してくれるでしょう。

朝活は、続けることでより多くのメリットを実感できます。日々、やり続けることが肝心です。

早起きや朝から活動することを習慣化するためのコツとして、「モーニングルーティン＝朝の習慣」から始めるのもおすすめ。「起床後カーテンを開けて朝日を浴びる」、「ベッドを整える」、「白湯など温かな飲み物を飲む」、「ゆっくり朝食をとる」など、すぐにできるちょっとした習慣を取り入れてみましょう。それを続けることで、少しずつ生活リズムが変わってくるはずです。

ほかにも早起きが苦手な方は、翌朝にそなえて就寝時間を見直すなど、寝具や照明に気を配って質のいい睡眠を心がけましょう。ほかにも就寝2時間前くらい前に湯船に浸かり体を温めリラックスする、ベッドに入ってからはスマートフォンなどを見ない、夕方以降のカフェインは控えるなどもおすすめです。

朝活を無理なく継続させるには、最初から張り切りすぎず、「すぐにできることからコツコツと」が大切です。

「朝活」と聞くと、朝が苦手でなくても、ハードルが高いと感じてしまうこともあるかもしれません。まずは、読書や掃除、自分が好きなことをテーマにして、数分間でできることから、一歩を踏み出してみましょう。簡単なモーニングルーティンを作ることが継続の秘訣です。日々続けていくことで、心が満たされたり、すっきりしたりして、1日の過ごし方に変化を感じていくことでしょう。

朝活は目が覚めるだけでなく、脳がシャキッと冴えて効率よく働けたり、いいひらめきが生まれたりと、仕事にとってもいい影響が期待できます。

今日から毎日の生活に、朝活の習慣を上手に取り入れて、1日の時間を有効活用しましょう。