【アンガーマネジメントとは?】上手に怒りを抑える方法を知ろう!
【アンガーマネジメントとは?】上手に怒りを抑える方法を知ろう!
2023/02/22 更新
2023/02/22 更新
アンガーマネジメントとは
アンガーマネジメントとは
「アンガーマネジメント」は「怒りの管理方法」と直訳でき、怒りや苛立ちと上手に付き合うための心理的トレーニングです。
1970年代に軽犯罪者やDV加害者の矯正プログラムとしてアメリカで活用されていましたが、現在では、子どもたちのサマーキャンプやトップアスリートのメンタルトレーニングでも取り入れられており、練習すれば誰でも身につけることができるスキルです。
怒りや苛立ちを感じても、自分を抑えたり許容範囲を広げることができれば、必要以上のストレスをため込まずにすみます。心の平静を保つことができれば、仕事の能率を維持できたり、良好な人間関係を築くことにもつながるでしょう。また、パワーハラスメント防止を目的に社員研修のひとつとして取り上げる企業も多く、ビジネスシーンでも注目されています。
アンガーマネジメントは怒らないことを目的にしているわけではなく、必要のないことでは怒らない、必要なときには上手に怒ることを目指しています。
今回は、アンガーマネジメントの方法や、怒っている人への対処法などをご紹介します。
・まずは怒りという感情について知っておこう
・まずは怒りという感情について知っておこう
心理学的に、怒りの感情は危険回避、価値観や自尊心を守るといった防衛本能であると言われます。この怒りの感情は「二次感情」と呼ばれ、怒りが生まれる前には、悲しい、悔しい、寂しい、苦しい、不安、困惑などのネガティブな「一次感情」があります。
この一次感情から二次感情の怒りが生み出されます。つまり、ネガティブな感情から脱却する方法として、怒りがわき起こるわけです。そのメカニズムを理解することが、アンガーマネジメントでは大切です。
・アンガーマネジメント実践に向けて知っておきたい「認知と行動」
・アンガーマネジメント実践に向けて知っておきたい「認知と行動」
怒りが生み出される感情の背景にある一次感情。この感情をコントロールすることは難しいでしょう。ある出来事が起こると人はその情報をまず、脳で認識します。その後に感情が生まれ、身体反応が現われます。そして人は行動を起こします。
認識→(感情→身体反応)→行動
といった流れです。
身体の中で生じることは理性では抑えることはできません。そのため、アンガーマネジメントで具体的に行うのは「認識」と「行動」となります。
認識は、とらえ方、考え方のくせといってもよいでしょう。この考え方のくせを見直し、心や身体をリラックスした状態で行動できることを目指します。
・アンガーマネジメント能力を診断してみよう
・アンガーマネジメント能力を診断してみよう
怒りはさまざまな一次感情が絡み合って生まれますので、理由は人それぞれ。ですが、そこには傾向があるといいます。一般社団法人 日本アンガーマネジメント協会では、その特徴をタイプ別に分け、アンガーマネジメント診断を行っています。
診断による怒りのタイプは、6つに分けられています。それぞれ動物キャラクターで示し、怒りの特徴や課題を紹介してくれます。自分自身の怒りの傾向を知り、認知と行動にどう生かせるのか考えるのに有意義な診断です。
アンガーマネジメントの3つの方法
アンガーマネジメントの3つの方法
怒りを管理するために必要とされるトレーニングが3つあります。「衝動」、「思考」、「行動」のコントロールです。怒りを感じた時、その後どう考え、どう行動したらよいかご紹介します。
(1)衝動のコントロール
怒りのレベルを測って衝動的行動を抑制
(1)衝動のコントロール
怒りのレベルを測って衝動的行動を抑制
怒りのピークは最初の6秒間と言われます。衝動のコントロールのトレーニングでは反射的な行動を抑制し、この6秒間をどうやり過ごすかを練習します。
この6秒をやり過ごす具体的な方法はいろいろありますが、意識して深呼吸する、あるいは6秒の間に怒りの尺度を考えるなどがおすすめです。
例えば、「怒りのMAXを100℃とすると今の怒りは何℃?」というように、温度や点数などの尺度を用いて怒りのレベルを測ることで、気持ちも冷静になり、怒りの感情を抑えることもできます。
(2)思考のコントロール
心理的基準で怒りの必要性を冷静に判断
(2)思考のコントロール
心理的基準で怒りの必要性を冷静に判断
衝動をコントロールできたとしても、怒りが完全になくなるわけではありません。人それぞれ「こうあるべき」という理想や願望があります。その理想や願望から外れたとき、怒る必要がある/ないかの線引きをします。
まずは、頭の中で、「許せる」「まあ許せる」「許せない」の3つのゾーンに図解し、いま感じている怒りはどのゾーンに当てはまるのかを考えてみましょう。
自分の理想や願望から外れた場合は「許せない」ので、怒る必要がありますが、これでは独りよがりの基準になりがちです。怒りすぎかもしれないと自覚している人は、「まあ許せる」ゾーンを広げる努力をしてみましょう。
(3)行動のコントロール
ビッククエスチョンを考慮して行動を規制
(3)行動のコントロール
ビッククエスチョンを考慮して行動を規制
思考のコントロールで怒る、怒らないといった判断ができたら、次は、「変えられる/変えられない」「重要/重要ではない」という2つの基軸(4つのゾーン)から、どう行動するかを導きます。怒りの要因が「変えられる/重要」と思うなら怒ることも大切です。
ただ、少しでも「変えられない/重要ではない」と感じられたなら怒らない力を養いましょう。
怒りを感じた時の行動基準となるのは、「長期的な目線で、自分も周りも幸せな選択とは何か」ということ。アンガーマネジメントでは、それを「ビッグクエスチョン」と言います。
頭の中で図解しながら怒りを整理し、ビッグクエスチョンを考慮したうえで、次にどう行動するかを考えましょう。
周囲で怒っている人がいる時にとるべき行動とは
周囲で怒っている人がいる時にとるべき行動とは
怒りの感情は職場や家庭など日常のさまざまなシーンでわき起こるもので、自分自身のみならず、周囲の人が怒りを露わにすることもあります。ではそういった場面に遭遇した際、どう行動すべきかを考えてみましょう。
・怒りをあらわにする人は「困っている人」
・怒りをあらわにする人は「困っている人」
感情をあらわにして怒る人を見かけることがあります。こういう人は心に余裕がなく、何かに困っている人だと考えられます。怒りに任せて暴言を吐くには、さまざまな要因があり、それは前述した怒りのメカニズムからも汲み取ることができます。
暴言は、「気持ちを理解してほしい」「自分を大切にしてほしい」という心の叫びととらえられると言われます。こうあってほしい、こうあるべきという期待や願望、理想が受け入れられないことで爆発するのです。
そんなときの対処としては、口をつぐんで傍観せず、訴えを受け入れて同意することが重要です。相手の言葉をオウム返しする、ジェスチャーを交えることで真剣に聞いていることを相手に理解してもらうなど、冷静な対応が必要となります。
・アサーティブ・コミュニケーションで精神的交流の快適化を図る
・アサーティブ・コミュニケーションで精神的交流の快適化を図る
「アサーティブ・コミュニケーション」とは、相手の立場に配慮しながら、自分の主張を適切に表現するスタイルで、アメリカで生まれた行動療法の一つです。アサーティブ・コミュニケーションを実践する際にポイントとなるは、「誠実」「率直」「対等」「自己責任」の4つ。意見の食い違いに無理やり賛同するのではなく、相手の考えを受け止めつつ、自分の考えを表現することが大切です。
こうしたコミュニケーションを日々実践することで、職場や家庭などで相手がいきなり怒りを露わにすることは少なくなるのではないでしょうか。
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