「祖谷(いや)のかずら橋」の魅力とは?入場料やベストシーズンも解説
「祖谷(いや)のかずら橋」の魅力とは?入場料やベストシーズンも解説
2023/09/25
2023/09/25
日本三大秘境のひとつ、祖谷渓の絶景スポット「祖谷のかずら橋」
日本三大秘境のひとつ、祖谷渓の絶景スポット「祖谷のかずら橋」
四国山地の深い山に囲まれた徳島県の祖谷渓(いやけい)地域は、岐阜県の白川郷(しらかわごう)、宮崎県の椎葉村(しいばそん)と並び、「日本三大秘境」のひとつと言われています。
そんな祖谷渓地域の中でも、国指定重要有形民俗文化財である「祖谷のかずら橋」は、国内外からの旅行者に人気の高い絶景スポット。徳島県を旅するなら、一度は訪ねてみたい「祖谷のかずら橋」について、構造や特徴、歴史、アクセス情報などをご紹介します。
世界の旅人を魅了する、徳島有数の見どころ「祖谷のかずら橋」とは?
世界の旅人を魅了する、徳島有数の見どころ「祖谷のかずら橋」とは?
祖谷のかずら橋は足元が不安定なので、訪れる際はスニーカーがおすすめです。
祖谷のかずら橋は、美しい流れを見せる清流・祖谷川の谷に架けられた秘境ムード満点の吊り橋。長さ約45m、川からの高さはビルの4階程度の約14mで、その絶景とスリルを楽しもうと、世界各地から旅行者が訪れます。
・祖谷のかずら橋の構造と特徴
祖谷のかずら橋は、シラクチカズラ(別名サルナシ)というマタタビ科の植物を使った吊り橋です。谷の両岸にある高い木を柱に、片岸に各4本ずつ、合計8本の「くも綱」と呼ばれるカズラで作った太い綱を斜めに張り、通路の中央部を吊って支えています。このくも綱によって吊られた橋中央部の姿は、野趣にあふれながらも、どこか優美さを感じさせる、祖谷のかずら橋ならではの独特の光景を作り出しています。
橋は幅約2mで、床面は「さな木」と呼ばれる直径約10㎝の木を20cm間隔で置いた、はしごを倒したような形が特徴。実際に渡ってみると橋はゆらゆらと揺れて、視線を下げれば足元から約14m下の谷底が丸見えとなり、スリル満点です。
現在は事故を防ぐため、くも綱など主な部分にはカズラの中に鋼線を入れて補強していますので、安心して楽しみましょう。
・祖谷のかずら橋、その歴史と由来
伝説では、今から800年以上前、源平合戦に敗れた平家一族とのゆかりがあるとも伝えられています。最古の記録では、江戸時代前期の1646(正保3)年の絵図「阿波国図」に、その所在が記されています。いずれにしても昔、山深い谷に囲まれたこの地に暮らす人々が、物資の運搬や往来のために作ったのでしょう。
江戸時代、この地域には7~8つのかずら橋があったと言われています。しかし、明治の文明開化を経て大正時代になると、多くのかずら橋が針金を使った吊り橋にかけ替えられ、昔ながらのかずら橋は、わずかひとつになってしまいました。そして1923(大正12)年、ついに最後のかずら橋もかけ替えられ、祖谷渓地域のかずら橋はすべて無くなってしまったのです。しかし、この時から地元では、昔ながらのかずら橋を復活させようという機運が高まり、5年後の1928(昭和3)年に復活しました。
こうして祖谷渓地域のシンボルとしてよみがえった祖谷のかずら橋は、1948(昭和23)年以降は安全のために3年に一度かけ替えられており、今に至ります。
祖谷のかずら橋への行き方や混雑状況は?
祖谷のかずら橋への行き方や混雑状況は?
深緑や紅葉の時期の美しさは、格別です。
祖谷のかずら橋があるのは徳島県の内陸、山深い場所にあります。車で行く場合は舗装された峠道を走ることになります。
【DATA】
住所:徳島県三好市西祖谷山村善徳162-2
料金:大人(中学生以上)550円、小学生350円
橋を渡れる時間:8:00~17:00(4~6月:~18:00、7〜8月:7:30~18:30)
定休日:なし
交通:JR土讃線大歩危駅から四国交通バス「かずら橋行き」または「久保行き」で約30分、「かずら橋夢舞台」または「かずら橋」バス停下車、徒歩約5分
徳島自動車道「井川「池田IC」から 国道32号・県道45・32号を経由して、祖谷かずら橋方面に約60分。かずら橋夢舞台(市営駐車場:普通車500円)から、徒歩約5分
平日は11:00~15:00、休日は10:00~15:00頃が混雑する時間です。混雑を避けるなら、朝、または夕方に訪れるようにしましょう。
年間を通して美しい景色を楽しめる祖谷のかずら橋ですが、特におすすめは周囲の風景も美しさを増す、初夏の新緑と秋の紅葉シーズン。毎年11月上旬~中旬の紅葉シーズンは、かなり混雑します。絶好の撮影時期でもあるので、なるべく朝早い時間に訪れ、まだ人の少ないかずら橋の姿を写真に収めましょう。
また、陽が落ちた19:00〜21:30は、ライトアップされたかずら橋の姿を楽しめます。橋を渡ることはできませんが、闇夜の中に美しく照らし出される幻想的な祖谷のかずら橋の姿もぜひ楽しみましょう。バスは夕方で終わってしまいますので、ライトアップされた姿も楽しみたい場合は近隣に宿泊する、車で向かう場合は暗い山道を通るため、運転に十分注意しましょう。
祖谷のかずら橋と一緒に楽しみたいスポット&グルメ
祖谷のかずら橋と一緒に楽しみたいスポット&グルメ
「奥祖谷二重かずら橋」はより山深い場所にあり、さらなる趣を感じます。
祖谷のかずら橋に行ったら、合わせて訪ねたいスポットをご紹介します。
・奥祖谷二重かずら橋
祖谷のかずら橋から車で約50分、日本百名山にも選ばれた剣山方面に行くと現れるのが、「奥祖谷二重かずら橋」。こちらもシラクチカズラで作られています。伝説によればその昔、剣山にある「平家の馬場」に通うために、平家一族が架けたと言われています。男橋と女橋の二本あり、別名夫婦橋(めおとばし)とも呼ばれています。
【DATA】
住所:徳島県三好市東祖谷菅生620
料金:大人(中学生以上)550円、小学生350円
橋を渡れる時間:9:00~17:00(7~8月:8:00~18:00)
定休日:毎年12~3月
・大歩危峡観光遊覧船
傾斜面と岩壁が迫る峡谷は、その迫力に息をのむほどです。
吉野川中流部に位置する景勝地・大歩危峡の風景を、川面からじっくり楽しむことができる観光遊覧船です。往復約30分の船旅では、2億年以上という気が遠くなるような時間をかけて作り上げられた奇岩に囲まれ、深い渓谷と新緑や紅葉が織りなす見事な渓谷美を間近で見ることができます。祖谷のかずら橋から、車で20分程度で行くことができます。
【DATA】
住所:徳島県三好市山城町西宇1520
料金:大人(中学生以上)1,500円、3歳~小学生750円
運行時間:9:00~17:00(最終出航は16:30)
定休日:無休(強風・増水などの場合は欠航)
・祖谷渓の小便小僧
祖谷渓の絶景の中にあるユーモアな像は、ぜひ写真に収めたい風景です。
祖谷渓の断崖にある小便小僧の像は、かつて地元の人々が度胸試しとしてこのあたりの岩から小便をしたことが由来と言われています。撮影スポットとして人気で、谷底から約200mの高所にあります。祖谷のかずら橋から祖谷街道を車で20分ほど走った七曲(ななまがり)にありますが、道幅が狭くカーブ続き、街道のなかでも随一の難所と言われる場所です。安全運転を心がけながら、道中の渓谷の絶景も合わせて楽しみましょう。
【DATA】
住所:三好市池田町松尾~三好市西祖谷山村
料金:見学自由
・祖谷そば
つなぎを使わない祖谷そばは、麺が太く切れやすいのが特徴。
山深く稲作が難しかった祖谷渓の周辺地域で郷土食として、古くから地元の人たちが食してきたのが「祖谷そば」。源氏に敗れてこの地に落ち延びてきた平家一族が、そばの栽培を始めたと伝えられています。
祖谷そばはつなぎを一切使わず、地元産のそば粉だけを使った十割そばです。そばを練る時に使う水は新鮮な祖谷の水を使い、具材も地元産の食材がふんだんに使われています。祖谷渓周辺の飲食店で味わうことができますので、祖谷のかずら橋を訪れた際は、そばの香りが濃厚な祖谷そばも味わいましょう。
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