信用情報とは?信用スコア(クレジット・ガイダンスの指数)との違いや開示申請方法も解説

信用情報とは?信用スコア(クレジット・ガイダンスの指数)との違いや開示申請方法も解説

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2025/02/19

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クレジットカードやローンなどの申し込み、契約、支払状況などの取引事実を登録した「信用情報」。日本には3つの信用情報機関がありますが、クレジット(信用販売)に関する信用情報を多く保有しているのが、株式会社シー・アイ・シー(CIC)です。2024年11月以降は、支払い状況や残債務など、客観的な取引事実に基づいて算出された数値やその算出理由を示す「クレジット・ガイダンス」の開示も開始しました。

 

では、「信用情報」と「クレジット・ガイダンス」はどう違うのでしょうか。両者の概念や違いなどについて解説します。

信用情報、CIC、クレジット・ガイダンスとは

 

信用情報、CIC、クレジット・ガイダンスとは

 

まずは、信用情報、CIC、クレジット・ガイダンス、それぞれについて解説します。

 

 

・信用情報

信用情報とは、クレジットカードやローンなどの契約や支払いなどの取引事実を集約した情報です。この信用情報は、クレジットカード会社やローン会社などが、消費者の支払能力や返済能力調査などを判断するために利用しています。

 

クレジット(信用販売)に関する多くの信用情報を保有・管理しているのが、株式会社シー・アイ・シー(CIC)です。日本にはCICの他にも、株式会社日本信用情報機構(JICC)、全国銀行個人信用情報センター(KSC)という信用情報機関があります。

 

 

・CIC

株式会社シー・アイ・シー(CIC)は、割賦販売法と貸金業法の両方で指定を受けた「指定信用情報機関」です。カード会社やローン会社、携帯電話会社など、830社以上の企業が加盟し、8億を超える膨大な数の信用情報を保有しています。

 

保有する信用情報は、「CICに加盟している企業などから登録された情報」「CICが独自に収集する情報」「CICが分析して算出した情報」の3つに大別されます。

 

1)CICに加盟している企業から登録される情報

「氏名」「勤務先」「契約内容」「支払い状況」「残高」「(審査のために)情報を確認した目的」など。消費者が、CICに加盟するクレジットカード会社やローン会社と契約した際に提供した情報や支払状況

 

2)CICが独自に収集する情報

「電話帳掲載情報」「協会依頼情報」「本人申告情報」など

 

3)CICが分析して算出した情報

「クレジット・ガイダンス」情報

 

これらの情報の保有期間はそれぞれ異なります。保有期間は「CICに加盟している企業から登録される情報」が最長で、契約中および契約終了から最長5年以内です。

 

CICに登録されている信用情報は、所定の開示申請を行えば、自身の情報を確認することも可能です(信用情報の開示申請には所定の費用がかかります)。開示申請の方法は信用情報とクレジット・ガイダンスの開示申請方法で紹介します。

 

参考:株式会社シー・アイ・シー「信用情報早わかり!opens in new window

 

 

・クレジット・ガイダンス

2024年11月から新しく提供されるようになった情報が、クレジット・ガイダンスです。クレジット・ガイダンスに含まれる情報は、CICがこれまで蓄積した信用情報を分析し、クレジット(信用販売)に関する客観的な取引事実をもとに算出した「指数」とその「算出理由」です。

 

クレジット・ガイダンスの指数算出には、年齢や勤務先などの属性情報は加味せず、「支払い状況」「残高(残債額)」「契約数」「契約期間」「申込件数」の5つの取引事実を利用します。指数は最低200~最高800の数値で表され、指数の算出理由が最大4つまで開示されます。日本版の「信用スコア」と呼ばれているのは、このクレジット・ガイダンスの指数のことです。

 

消費者は所定の手続きを行うことで、信用情報に加え、自分のクレジット・ガイダンスも確認できます。ただしクレジット・ガイダンスは信用情報とセットで開示されるため、クレジット・ガイダンスのみを確認することはできません。

 

2025年4月1日以降は、CICに加盟する企業にも、クレジット・ガイダンスが提供される予定です。ただし、これらの企業がクレジット・ガイダンスを利用できるのは、与信審査のみに限定されています。

 

▼信用スコア(クレジット・ガイダンス)についてはこちらの記事でも解説しています

日本版の信用スコア「クレジット・ガイダンス」とは?

信用情報とクレジット・ガイダンス、信用スコア(クレジット・ガイダンスの指数)の違い、確認を行うことで得られるメリット

 

信用情報とクレジット・ガイダンス、信用スコア(クレジット・ガイダンスの指数)の違い、確認を行うことで得られるメリット

 

次に、信用情報とクレジット・ガイダンスや信用スコア(クレジット・ガイダンスの指数)の違い、自身のクレジット・ガイダンスを知るメリットを紹介します。

 

 

・信用情報とクレジット・ガイダンスの違い

CICが保有するすべての情報(CICに加盟している企業などから登録された情報、CICが独自に収集する情報、CICが分析して算出した情報)が、「信用情報」です。

 

対して「クレジット・ガイダンス」は、前述したように、信用情報の中からクレジット(信用取引)に関する客観的な5つの取引事実をもとに、CICが算出した指数と算出理由です。

 

つまり、信用情報にクレジット・ガイダンスも包括されているという事になります。

 

 

・信用スコア(クレジット・ガイダンスの指数)とクレジット・スコアの違い

信用スコア(クレジット・ガイダンスの指数)、クレジット・スコアの図解

前述したように、クレジット・ガイダンスの指数をピックアップして、日本版の「信用スコア」とも呼ばれています。信用スコアと呼ばれている指数は、クレジット・ガイダンスの情報の一部です。

 

消費者の信用を表わす数値は、日本版の信用スコア(クレジット・ガイダンスの指数)のほかにも、アメリカの「クレジット・スコア」などがあり、代表的なクレジット・スコアは「FICO(ファイコ)」です。アメリカのクレジット・スコアは、クレジットカードの与信審査やローンなどの融資の審査に加えて、携帯電話の申し込み、賃貸契約、進学や就職などのシーンで利用されると言われています。

 

日本の「信用スコア(クレジット・ガイダンスの指数)」は、与信審査以外では利用されません。言葉が似ているので混同されやすいですが、利用範囲は大きく違うことを理解しておきましょう。

 

▼信用スコア(クレジット・ガイダンス)とクレジット・スコアの違いはこちらの記事で解説しています

日本の「信用スコア」とアメリカの「クレジット・スコア」の違いは?

 

 

・クレジット・ガイダンスを知ることで得られるメリット

最も大きなメリットは、自分の信用状態を数値で客観的に把握できることです。

 

CICの公式ウェブサイトでは、クレジット・ガイダンスの指数分布も公表されているので、自身がどこに位置するかを確認するのも良いでしょう。

株式会社シー・アイ・シーが公表している指数レンジの画像
株式会社シー・アイ・シーが公表している指数レンジの画像

クレジット・ガイダンスの指数分布(出典:株式会社シー・アイ・シー)

指数は620~709が最も多く、全体の50%以上の人がこの範囲内に含まれています(2024年10月時点)。

 

信用情報に加えクレジット・ガイダンスも確認することで、数値で自身の信用度を認識できます。指数や算出理由を知ることで、どうしたら自身の信用状態が維持・改善できるかなど、クレジットカードやローンなどを正しく活用する能力や、金融リテラシーを高めることができるでしょう。

信用情報はどのような経路で信用情報機関に提供されているのか

 

信用情報はどのような経路で信用情報機関に提供されているのか

 

CICはどのような経路で、さまざまな情報を入手しているのでしょうか。契約の形態などにより異なりますが、一般的に情報が登録されるのは、主に以下の3つのタイミングと言われています。

 

1) クレジットカードやローンなどを申し込みした時の「申込情報」

2) クレジットカードやローンなどの契約締結後、支払った時の「クレジット情報」

3) クレジットカード会社やローン会社などが情報を確認した時の「利用記録」

 

クレジットカードやローンなどの利用情報や支払い情報は、クレジットカード会社やローン会社などから定期的にCICに提供されています。また、クレジットカードやローンなどの契約書や申込書などには、信用情報の提供について同意する旨が記載されています。確認してみましょう。

 

前述した通り、上記の情報は種類ごとに保有期間が違います。「申込情報」は照会日より6カ月間、「クレジット情報」は契約期間中および契約終了後5年以内、「利用記録」は利用日より6カ月間です。情報の保管期間中は、「情報セキュリティ管理規則」に基づいた高度なセキュリティ対策によって、安全に保護され、保管期間が終了した後は、速やかに削除されます。

信用情報とクレジット・ガイダンスの開示申請方法

 

信用情報とクレジット・ガイダンスの開示申請方法

 

自身の信用情報を確認したい場合は、インターネットまたは郵送による手続きで開示申請をすることができます。

 

・インターネットでの申請方法

1)サービス時間(8:00~21:45/毎日)内に該当URLにアクセスし、指定された支払い方法に対応できるか確認します。どのような支払い方法に対応しているかはCICの公式ウェブサイトで確認しましょう

 

参考:株式会社シー・アイ・シー「インターネットで開示するopens in new window

 

2)クレジット契約で利用した電話番号から、指定の番号に電話をし、受付番号を取得します。受付番号を取得してから1時間以内に、開示報告書の表示操作まで行う必要があります

 

【受付番号取得の電話番号】

0570-021-717

0570-021-717

 

3)「インターネットで開示する」のページ下部にある「ご利用前の最終確認へ」をクリック

 

4)最終確認事項を確認し、問題がなければ「情報開示専用ページへ」をクリック

 

5)利用条件の承諾の確認、チェックをし、受付番号と受付番号を取得した電話番号を入力し、「インターネット開示の申し込みを行う」をクリック

 

6)入力した電話番号宛にSMSで認証コードが届く

 

7)必要情報を入力します。クレジット・ガイダンスの情報も開示請求する場合は「クレジット・ガイダンスの情報も申請する」にチェックをいれます。キャリア決済の場合は、6)で取得した認証コードも入力し、「次へ」をクリック

 

8)利用手数料の決済

 

9)7)で表示されたパスワードを入力し、開示報告書を確認

 

・郵送での申請方法

1)信用情報開示申込書をダウンロード、印刷し、必要事項を記入します

 

参考:株式会社シー・アイ・シー「信用情報開示申込書opens in new window

 

2)手数料(1,500円)と郵送費を含めた開示利用券(コンビニチケット)またはゆうちょ銀行の定額小為替証書を用意します

 

参考:株式会社シー・アイ・シー「開示利用券(コンビニチケット)ご購入方法opens in new window

 

3)本人確認書類からいずれか2点のほか、必要書類を用意します。申込者により、必要書類は異なります。本人確認書類として認められる書類は、CICの公式ウェブサイトで確認しましょう

 

参考:株式会社シー・アイ・シー「お申し込みについてopens in new window

 

4)必要書類、手数料を下記「郵送開示センター」に送付します

 

【送付先】

〒160-8375

東京都新宿区西新宿1-23-7 新宿ファーストウエスト15階

(株)シー・アイ・シー 郵送開示センター 宛

 

5)およそ10日後に簡易書留・親展で開示報告書が届きます

クレジット・ガイダンスの第三者への共有停止と手続きの方法

 

クレジット・ガイダンスの第三者への共有停止と手続きの方法

 

前述したように、2025年4月1日以降はCIC加盟企業にもクレジット・ガイダンスが提供される予定です。

 

信用情報(クレジットカードやローンなどの契約、申し込みに関する情報)は、割賦販売法や貸金業法により、CICから加盟企業に提供することが義務付けられています。しかしクレジット・ガイダンスは、CIC独自のサービスです。そのため、消費者の意思で、第三者(CIC加盟企業)への提供を停止することが可能です。

 

クレジット・ガイダンスの第三者提供を停止すると、CIC加盟企業にクレジット・ガイダンスの指数と算出理由は開示されなくなります。第三者提供停止手続きを行う場合、費用は発生しません。

 

 

・クレジット・ガイダンスの第三者提供停止の手続きの流れ

  1. サービス時間(8:00~21:45/毎日)内にCICの「クレジット・ガイダンス第三者提供停止/解除opens in new window」にアクセスし、利用規約への同意と注意事項を確認します

     

     

  2. 受付番号を取得します
    クレジットカードなどの契約時に登録した電話番号から、停止手続き専用のナビダイヤルに電話をし、受付番号を取得します。受付番号の有効時間は、番号取得後1時間です

     

    【クレジット・ガイダンス第三者提供停止手続き用の受付番号】

    0570-031-456

    0570-031-456

     

  3. 必要情報を入力し、提供停止の手続きを進めます

     

     

提供を再開するには「クレジット・ガイダンス第三者提供停止解除」の手続きをする必要があります。手続きにかかる利用手数料は無料です

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