素敵なカフェでコーヒーを味わうのは極上のひと時ですが、その味わいを自宅でも気軽に楽しむことができたら、贅沢なお家時間を過ごせます。下町風情を残しつつ、今やカフェの聖地としても人気がある東京都江東区の清澄白河エリアには、カフェ時間はもちろん、コーヒー豆を購入して自宅でもその味を楽しめる実力派カフェが存在します。

プロの手によるスペシャリティコーヒーが味わえるだけではなく、店主厳選の世界各地のコーヒー豆が購入できるお店を紹介します。

店内には東南アジア産のコーヒー豆を中心に、常時15種類以上がずらり。どんなに行列ができていても、店主の林さんが初めて訪れたお客さんには看板コーヒーを、リピーターの方にはその日のおすすめを提案したうえで好みを聞くなど、対話を重ねます。日本ではなかなかお目にかかれない希少な種類を扱うこともあるので、コーヒー豆との新しい出会いが期待できるかも。林さんも気さくに相談にのってくれるため、お店に通うたびコーヒーの知識も広がりそうです。

個性的な店内では、オーダーを受けてから豆を挽き、丁寧にハンドドリップした一杯を味わえます。こだわりのコーヒー豆は、林さん自らが選び、焙煎したもののみを使用。店内は6坪と決して広くない空間ですが、初めて訪れた人にも親しみやすく居心地がいいと評判です。美味しい一杯を求めて、近隣のみならず海外からのツーリストも立ち寄り、リラックスした時間を過ごしています。

国内外の優秀な焙煎士とともに、オリジナルのロースト／ブレンドを開発するなど、コーヒー豆の次世代的セレクトショップとして知られる「KOFFEE MAMEYA」の2号店。非日常体験を目的としており、コーヒー界のグランメゾン（ミシュラン三ツ星クラスのレストラン）として、希少品種「ゲイシャ」の飲み比べをはじめ、コース仕立てでさまざまな角度からコーヒーを味わえます。

店内には常時約25種のコーヒー豆が並び、同じ豆でも浅煎りから深煎りまでローストを変えて用意。コースの利用には予約が必要ですが、コーヒー豆の購入は予約不要。好みとともに自宅での抽出環境を伝え、最適な豆を提案してもらいましょう。

コーヒーを美食の一部として捉えており、店名 「Kakeru」にあるように、お酒や果実など、多彩な素材と「掛け算」したスタイルを提案。店内の意匠も美しく、今までにないコーヒーの新しい領域は、訪れるたびに感動を与えてくれること間違いなしです。

1980年代後半ニュージーランドで創業し、世界5カ国に展開するコーヒーロースター。「風味」にこだわり、クリーンでムラのない一杯を提供しています。

風味にとことんこだわるカフェらしく、焙煎機は独自の熱風式焙煎方法のみを使用。豆の個性を引き立たせるとともに、角のない風味が感じられます。コーヒー豆は世界の産地から集められたこだわりの豆をブレンドし、ブランドを代表する「オールプレス・ブレンド」をはじめ、季節限定コーヒーも。店頭のほか、オンラインショップでも購入可能です。より風味が保てる、密封性の高いオリジナルのキャニスター缶も販売しています。

店の奥にはお店の象徴ともいえる熱風式焙煎機があります。エスプレッソとミルクの調和が楽しめる「フラットホワイト」や、エスプレッソをお湯で割った「ロングブラック」など、オセアニアを代表するエスプレッソドリンクが楽しめるのも、ここだからこそ。

平久川にほど近い路地にひっそりと佇む、風格のある「江戸深川珈琲本舗」。店内は本物のアンティーク食器や雑貨で設えられ、ここにしかない独特の雰囲気がコーヒーの味わいをより引き立てます。

店内のインテリアもさることながら、圧巻なのはコーヒー豆の種類。コーヒーメーカーに30年務め、海外の各地で本物のコーヒーを学んだという店主の山岡さんが厳選した、一般では入手しにくい品種を含んだ世界64カ国、80種類もの豆が並んでいます。

「好みの味を見つけてほしい」という想いから対面販売にこだわっていて、会話の中から好みを探りあて、お客さんが気に入る一杯を提供してくれると評判です。希望をすれば、山岡さんがコーヒーの正しい入れ方を詳しくレクチャーしてくれることも。自宅で美味しいコーヒーを再現したい方は、ぜひ山岡さんに声をかけてみましょう。

営業は金曜、土曜、日曜日の週末のみ。気さくで仲の良いオーナー夫婦との会話とともに、ハンドドリップでじっくり丁寧に淹れた味わい深いコーヒーが楽しめます。

提供されるコーヒー豆は、アジア・アフリカ・中南米の主要産地から選りすぐったアラビカ種のスペシャリティコーヒーを店内で毎週水曜、木曜に焙煎。通販にも対応しているので、その週に焙煎された鮮度の高いコーヒー豆を自宅から注文できます。

店内は気兼ねなくアットホームな雰囲気で、ゆったりした静かな空間が広がります。前職で海外出張が多かった店主の奥野さんが40を超える都市でカフェを巡り、「自宅近くに本格コーヒーを楽しめるカフェがあれば」と思い、お店を立ち上げてから、2023年で10年目を迎えます。清澄白河の仙台堀川・亀久橋の畔に位置し、川沿い散歩の途中でぜひ立ち寄りたい一軒です。

「カフェの聖地」の異名を誇る清澄白河には、取り扱うコーヒー豆の産地や種類、提供方法やお店の雰囲気まで独自の表情を持っているので、さまざまなお店を巡り、自分好みの味を探してみましょう。

一度訪れれば、コーヒー好きならずとも、その魅力に引き込まれること間違いなし。特別な場所だけでなく、自宅でもこだわりのスペシャリティコーヒーが楽しめたら、日々の暮らしもぐっと豊かになります。

※2023年4月時点の情報です。