【エスコートとは】有名フレンチレストラン支配人に学ぶ大人のエスコート術
【エスコートとは】有名フレンチレストラン支配人に学ぶ大人のエスコート術
2022/11/21
2022/11/18
エスコートの意味や作法を学びましょう
エスコートの意味や作法を学びましょう
海外旅行やインターネットの普及により、現在ではさまざまな国の文化の共有などが手軽にできるようになりました。日本には日本特有の文化がありますが、「エスコート」については、やはり欧米諸国が本場です。また、特別な日に訪れたいフレンチレストランでスマートなエスコートができると、大切な時間を彩ってくれます。
今回は、フレンチレストラン「ジャルダン ポール・ボキューズ」支配人の北河寛之さんに、エスコートの意味や基本的な作法を教えていただきます。
「ジャルダン ポール・ボキューズ」支配人・北河寛之さん
「ジャルダン ポール・ボキューズ」支配人・北河寛之さん
ご自身の経験をもとに、フレンチレストランでのエスコートについて教えていただきます。
北河寛之さん
北河寛之さん
ご自身の経験をもとに、フレンチレストランでのエスコートについて教えていただきます。
レストランで大切なエスコートとは?
レストランで大切なエスコートとは?
レストランでの食事をより楽しむための術が、エスコートです
パートナーと一緒に出かけたりする場面で、さりげないエスコートができるといいですよね。「エスコート」という言葉の意味は、広辞苑に「護衛をすること。多く、男性が女性に付き添って送ることをいう」とあるように、もともとは礼儀としての護衛を意味しているようです。
しかし、レストランで食事する場合には、入店/退店時だけでなく、さまざまな瞬間に行う相手への気づかいを「エスコート」と総称しています。
「そうですね。マナーは周りに迷惑をかけないために気を付けることだとよく言われていますが、エスコートは相手を楽しませる、または自分たちが楽しむためにするものかと思います」(北河さん)
マナーは周囲の人に対して、エスコートは相手または自分たちに対して、と気を配る対象を理解すると、エスコートする側もどう行動するべきかよくわかりそうです。
「西洋で大切にされてきた文化なので、日本人には馴染みの薄い行為かもしれません。ですが、デートなどで特別なレストランを利用する場合には、せっかくですからエスコートをする、される自分たちを楽しんでいただきたいです」(北河さん)
エスコートを通してスマートな振る舞いができれば、高級レストランにふさわしい紳士淑女になった気分に浸れるのではないでしょうか。
「エスコートする側は、照れずに自信を持って行うことが重要です。そして、エスコートされる側の心構えも大切です。エスコートしてもらっている、という自覚を持って、相手の気づかいを受けましょう」(北河さん)
エスコートが求められるよくあるシーン
エスコートが求められるよくあるシーン
エスコートされる側も堂々としていることも大切
実際にレストランでエスコートが求められるシーンといえば、やはり入店から着席まで。
「男女でのデートの場合は、レディファーストが基本です。お店のドアは男性が開けて、女性を先に通し、そのまま女性が前を歩きます。サーヴィススタッフがお名前などをお伺いして席までご案内し、上座の椅子をお引きしますので、先に女性がお座りください」(北河さん)
これはデートの場合に限らず、主賓をおもてなしする、される際も同様とのこと。
ドアを開けるあたりは想像の範囲内でしたが、エスコートされる側が先を歩く、上座にスムースに着席するという流れは、知っていなければなかなかできないことかもしれません。
「それ以外の場面では、お食事のペースを相手に合わせること。相手が料理を堪能できるペースを見計らう余裕があると、相手を急かしたり、逆に待たせたりせずに済みます」(北河さん)
ほかには、予約の際に用途を伝えることも大切です。高級なレストランとなると、記念日の特別な食事として利用することが多いはず。事前に連絡を入れておくことで、お店側も思い出に残る素敵な時間になるように、準備してくださるそうです。
また、会計をスムースに済ませることも、エスコートをするという面では大事な要素だそう。必ずしもエスコートする側がお支払いをするということでなく、会計はスマートに完了できるようにしましょう。終わりよければすべてよし、ではありませんが、最後まで手際よく対応することで、食事の時間すべてが良い印象で終われるとのことです。
レストランでは「サーヴィス」を味方にするべし!
レストランでは「サーヴィス」を味方にするべし!
レストランではぜひ「サーヴィス」に味方になってもらいましょう
特別なレストランでエスコートが求められるシーンや心構えは理解できても、いざ実践となると気になることはたくさんあります。
そんな時も心配は不要。最もエスコート力が必要とされるフレンチレストランでは、支配人やサーヴィス全般を担当するスタッフを総称した「サーヴィス」を頼りにしていいそう。
「サーヴィスとは、自身の優しさを価値に変えることが生業。お客様は何も考えず楽しもうとしていただければ十分です。このお客様にはどんなことをしたら喜んでいただけるかなと、おもてなしを考えることがサーヴィスの仕事だと思っています」(北河さん)
北河さんが厳選する、フレンチレストランを訪れる際に気をつけるべきポイントは以下の3つ。
1. お店を予約する際に使用用途などを伝えておく
2. レディファーストを心掛ける
3. 堂々とする
「これさえ心がけておけば、あとはサーヴィスが行います。お客様は堂々と流れに身を任せていただければ問題ありません」(北河さん)
敷居の高いイメージのフレンチレストランにこんなに心強い味方がいると思うと、リラックスして過ごせそうですね。
ちなみに頼りにしたい「サーヴィス」の仕事について少し知っておきましょう。お店により異なるようですが、フレンチレストランのフロアを担当するサーヴィススタッフを総称する「サーヴィス」には、大きく分けて
ディレクト―ル(支配人)
メートル・ド・テル(フロアマネージャー)
ソムリエ(飲料統括)
シェフ・ド・ラン(フロア給仕)
コミ・ド・ラン(給仕補助)
アプランティ(見習い)
という仕事の分担があるそう。フレンチレストランの給仕を「ギャルソン」と呼ぶことはご存知かと思いますが、北河さん曰く、例えばサーヴィスはソムリエを含めたサーヴィススタッフ全般の呼び名で、ギャルソンは「料理を運ぶ者のみ」という印象だそう。
サーヴィスにも多彩な役割分担があることを知っておくと、何かをお願いする時にどの方に声をかけたらよいか判断しやすくなります。
「当店では、『笑顔の無いサーヴィスは0点だよ』というポール・ボキューズ氏の言葉を土台にしてサーヴィスを行っております。フランスのリヨン本店でも、ドレスコードや年齢制限は設けておらず、すべての方に楽しんでもらえることを大切にしています。お客様の笑顔を常に考えた、エンターテインメントだと思っています」(北河さん)
フレンチレストランで過ごす非日常の時間、そのエンターテインメントを楽しむ要素の一つがエスコートだと思って、いつもはできないような紳士淑女の振る舞いを楽しんでしまいましょう。
支配人の立場だから見える、印象的なエピソードと考え方
支配人の立場だから見える、印象的なエピソードと考え方
お相手はもちろん、サーヴィススタッフにまで気を配れたら満点のエスコート
エスコートの場面を多々目にする北河さんでも、今も印象に残るほどのお客様がいらっしゃったそう。
「年齢の若いカップルがご来店になり、男性が最初から最後まで女性のエスコートをされていました。お相手だけでなく、料理説明のタイミングを作って、目くばせをくださったりと、サーヴィススタッフにまで気を配られるほど。お見送りの際にも、階段のところではサッと女性の前に出て、もしもの時に女性を助けられるように先に降りる姿には感動しました。陰ながらも、スタッフたちの間で、さらに特別な時間になるように自分ができることはないかという気持ちが自然とわき起こったのを覚えています。あれこそが紳士のエスコートかと今でも話題になる時があるんですよ」(北河さん)
こんなにも完璧なエスコートを目指すことはなかなか難しいですが、「相手が喜んでくれそう」と思えることを自然にできるといいですね。
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